毎年、5対5で行われる陣地取りゲームである「リーグ・オブ・レジェンド」の世界大会は過去、会場が米ニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデンであったり、北京オリンピックの開閉会式会場の「北京国家体育場(通称鳥の巣)」であったりと、その規模の大きさや演出の派手さで話題をふりまいてきました。そして、当然のように20年の大会は他のフィジカルスポーツイベントと同じように縮小となりました。

 同年10月に中国・上海のSAIC Motor Pudong Arenaにて開催された「2020 World Championship」の決勝戦は約3万人が収容できるサッカースタジアムでソーシャルディスタンスを実行し、観客席を約6300人としましたが、事前申し込みは比較的高いゲームレベル以上のプレイヤーのみ応募可、という条件をつけたにもかかわらず、約320万人の応募がありました。

 この大会のグローバルスポンサーは12社で、その中にはルイ・ビトン、メルセデスベンツ、マスターカード、レッドブルなどが名前を連ねています。

 そして配信は16言語、21のプラットフォームで配信され、過去最高記録を塗り替える毎分の平均視聴者数は約2304万人、最大同時視聴者数は約4595万人となりました。

 ちなみに前提条件が違うので、単純比較はできないのですが、20年の米国のプロバスケットボールでレイカーズが優勝を決めたNBAファイナル第6戦のテレビ視聴者は約829万人でした。

 また、米4大スポーツといわれるアイスホッケーのNHLのスタンリーカップ・ファイナルの視聴者は約210万人、ゴルフの全米オープンの視聴者は約320万人、野球の大リーグ・ワールドシリーズの決勝となった第6戦の視聴者は約1030万人でした。

 今、世界中でまだまだ新型コロナが猛威を振るう中、ライブイベントは縮小しており、企業にとってリアルな場所でのマーケティングは影を潜めざるを得ません。
eスポーツ競技会「STAGE:0関西ブロック代表決定戦」で、激しいゲーム展開に熱気に包まれる会場=2019年6月、大阪市福島区の堂島リバーフォーラム
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 しかしながら、若者が夢中なeスポーツは特にネットの中でその勢いを増して広がっており、さまざまな企業がeスポーツに参入してくる流れ、さらに参入済みの企業がマーケティング予算を増やす傾向は今後も続くと思われます。

 このようにeスポーツは、コロナ禍という逆境の中で家庭だけでなく、フィジカルスポーツやビジネスにおいても大きく寄与する存在になりつつあるのです。