2021年01月07日 14:03 公開

北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は5日に始まった朝鮮労働党の党大会で、前回大会(2016年)で打ち出した「国家経済発展5カ年戦略」について、「ほとんど全ての部門」の目標を達成できなかったと認めた。

朝鮮労働党の党大会の開催は2016年5月以来約5年ぶりで、今回が8回目。

北朝鮮は昨年1月、新型コロナウイルスの感染症COVID-19の拡大を防ぐため国境を封鎖した。これまで国内での感染者は1人もいないと主張している。

国境封鎖により同盟国である隣国中国との往来は断たれ、同国との貿易は約80%減少した。

また、核開発計画などをめぐり国際社会から厳しい制裁を受ける中、台風や洪水により国内の家屋や作物が壊滅的な被害を受けた。

BBCのローラ・ビッカー・ソウル特派員によると、金委員長が失策を認めるのは珍しいことではなく、実際、こうした言動は金氏の特徴的な行動の一つになりつつあるという。

「欠点を思い切って認め」

首都平壌の4・25文化会館で開幕した党大会の様子はテレビで報じられた。会場にはマスクを着用していない数千人の党員が集まり、金氏が到着すると立ち上がって拍手で迎えた。

開会の辞で、金氏は2016年の党大会で打ち出した「国家経済発展5カ年戦略」について、「遂行期間は昨年までに終わったが、ほとんど全ての部門が掲げた目標をはなはだしく達成できなかった」と失策について言及。

「放置するとより大きな障害、ネックとなる欠点を思い切って認め、二度とそのような弊害が繰り返されないように断固たる対策を講じなければならない」と述べた。

また、「防疫活動で全人民的な自発的一致性を堅持」したとして、新型ウイルスの脅威と闘った党員を称賛した。

北朝鮮は世界保健機関(WHO)に対し、数千人に感染の疑いがあると報告しているが、国内で感染が確認されたとは認めていない。

同国にとって過去数十年間で最も厳しい時期の1つを、金氏がどう乗り越えるのかは不透明だと、ビッカー特派員は指摘する。

党大会2日目の7日、金氏は新たな経済5カ年計画を提示した。

約2週間後の20日正午にはアメリカでドナルド・トランプ大統領の任期が終わり、ジョー・バイデン新政権が誕生する。北朝鮮の核開発をめぐる交渉では具体的な進展はほとんどみられなかったものの、金氏はトランプ氏と親密な関係をつくりあげていた。

(英語記事 Kim Jong-un admits N Korea economic plan failed