2021年01月11日 11:57 公開

SNS大手ツイッターは10日、中国政府の新疆ウイグル自治区政策によってウイグルの女性が「解放」されたと主張した、在米中国大使館のツイートを削除した。

このツイートは、中国の国営メディア中国日報の記事へのリンクと共に投稿されたもの。記事では、中国政府がウイグルの宗教的過激派を抑え込んだことで、女性が「子供を産む機械」ではなくなったと述べていた。

中国政府にはかねて、イスラム教徒のウイグル族を迫害している疑惑が持たれている。女性に対しては不妊手術などを強制し、人口抑制を行っているとみられている。

中国はこうした疑惑を一貫して否定している。

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在米中国大使館は7日、中国政府が「推進」している「生殖に関する健康政策」の結果、ウイグルの女性が「自信と自立」を得たとツイートした。

ツイッターは週末に入り、ツイッターの規則に「違反」したとしてこの投稿を削除。この措置の詳細については明かしていない。

元のツイートに掲載されていた中国日報の記事には、新疆での過激派撲滅運動によって「ウイグルの女性が子どもを産むかどうか自分で決められるようになった」と書かれている。

この記事は新疆開発研究センターの報告を引用。「こうした変化は、一部の西洋の研究者や政治家が指摘しているようなウイグル族に対する『強制不妊手術』によるものではない」と書かれている。

専門家は厳しい人口抑制策を指摘

中国の新疆政策に関する世界的な専門家、エイドリアン・ゼンズ博士は昨年、ウイグルなど中国国内の少数民族の女性たちが人口抑制政策で決められている人数以上の子どもを妊娠した場合、中絶しなければ強制収容所に入れられると脅されていると報告した。

この報告は地方自治体の公式データや政策文書、新疆に住む少数民族の女性への取材を基にしている。

報告ではまた、法的に認められている人数以上の子どもをもつ女性だけでなく、規定以下の子どもしかもっていない多くの女性も、強制的に子宮内避妊器具を装着させられたり、不妊手術を受けさせられたりしていると指摘している。

中国では現在、夫婦は原則2人まで、一部の地方では3人まで子どもをもつことが認められている。

中国は強制収容所を、過激派に対抗するための再教育施設だと主張している。しかし収容されていた人の証言では、月経を止める薬などを注射され、その結果、不正出血に陥る女性もあったという。

ゼンズ博士のデータ分析によると、新疆での人口増加率はここ数年で劇的に低下しているという。自治区内で最も大きな2県では、2015年から2018年にかけて増加率が84%低下。2019年にもさらに下がった。

この報告書を受け、アメリカのマイク・ポンペオ国務長官は「全ての国がアメリカと共に、この非人間的な行いを終わらせるよう求めていくべきだ」と述べた。

中国はこの時、一連の疑惑は「根拠のないもの」で「隠れた動機」に基づいたものだと主張している。

(英語記事 Twitter deletes China's Xinjiang women tweet