
2021年01月14日 10:10 公開
ジェイムズ・クレイトン、北米テクノロジー記者
米民泊仲介サイトのAirbnb(エアービーアンドビー)が、20日の大統領就任式前後のワシントン周辺地域での宿泊予約をキャンセルした。ジョー・バイデン次期大統領が大統領に就任するのを前に、米当局はドナルド・トランプ大統領の支持者たちが暴動を起こす可能性があるとして、ワシントンに近づかないよう国民に求めており、それを受けた措置。
Airbnbは13日、「我々は昨日午後に浮上した、武装集団や名の知られたヘイト(憎悪)集団が就任式を妨害するために(ワシントンへ)移動しようとしているという報告を認識している」と述べた。
同社は宿泊がキャンセルとなった利用客への返金と、宿主側への補償を行うとしている。
また、新規予約についてはリクエストを拒否する方針。
米連邦捜査局(FBI)は11日、バイデン氏の大統領就任式前に武装した人々による抗議行動が起こる可能性があるとして警告を発した。トランプ氏支持者や極右団体はオンライン上で抗議行動を呼びかけている。
トランプ氏とバイデン氏が争った昨年11月の大統領選をめぐっては、トランプ大統領の支持者たちが6日、選挙の結果認定を進めていた連邦議会の議事堂を襲撃し、5人が死亡した。
襲撃当時、「命の危険を感じた」と多くの議員が証言している。
Airbnbはヘイト集団が同社ウェブサイトを利用しないようにしたかったと説明。そして、議事堂が襲撃された6日以降、襲撃に関わった客の特定に努めていると付け加えた。
「我々は名の知られたヘイト集団と関係のある、あるいは議事堂での犯罪行為に関与した人物を多数特定している。彼らのAirbnbプラットフォームの利用を禁止した」
米フェイスブックは12日、議事堂での暴動がトランプ氏支持者を刺激し、大統領就任式前の抗議集会を計画しようとする動きが生まれたと指摘した。
同社は抗議集会を呼びかけるデジタルチラシなどのオンライン資料を追跡したところ、一部に武装を呼びかけたり、武装集団であることを示すしるしを身につけるよう呼びかける内容があったと説明した。