2021年01月18日 12:56 公開

アメリカで新大統領の就任式が20日に開かれるのを目前に、一部の州で州議会の議事堂周辺に小規模の抗議グループが集まっている。武装した人たちの姿もある。首都ワシントンの連邦議会議事堂が襲撃された事件以降、アメリカでは緊迫した状態が続いている。

テキサス、オレゴン、ミシガン、オハイオなど各州において、州議会の建物付近で抗議行動者らの拘束が相次いでいる。

各州で州議会周辺の警戒が強められているが、多くの州では17日、変わったことはなかった。

連邦捜査局(FBI)は、ジョー・バイデン氏の大統領就任式にかけて武装勢力による行動の恐れがあるとして、警戒を呼びかけている

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多くの都市は週末、障壁を立てたり数千人の州兵を配置したりして、暴力的な抗議デモに備えた。

ドナルド・トランプ大統領の支持者や極右勢力が、武装デモを17日に決行すると、オンラインで呼びかけていた。一方で、厳重な警備や、警察がわなを仕掛けている可能性を挙げて、デモに参加しないようメンバーに指示する武装グループもあった


米紙ニューヨーク・タイムズは、オハイオ州コロンバスの州議会議事堂付近に集まった重武装の抗議グループの中に、極右ブーガルー・ボイズ運動のメンバー約25人の姿があったと報じた。同運動は米政府の転覆を狙う過激集団が緩く連帯したもので、この日現れたメンバーらは、以前から予定していた銃所持の権利を訴える集会に参加する目的で来たと、同紙に話した。

一方、ミシガン州ランシングの州議会議事堂前では、ライフルを手にした人々を含む約20人が、抗議デモを行った。警察は近くで警戒にあたった。

デモ参加者の1人は、「私は暴力行為をするために来たのではないし、暴力行為をするために来た人はいないと思いたい」とロイター通信に話した。

テキサス州オースティンの州議会前でも、ライフルで武装した数人を含む十数人規模の小グループが集まった。

ペンシルヴェニア州ハリスバーグの州議会近くでは、抗議者の姿はまばらだった。トランプ派の1人は、「何も起きていない」とロイターに語った。

大統領就任式が行われる20日には、バイデン氏の就任に抗議する大勢が各州でデモを行うとみられている。

首都ワシントンは封鎖状態

バイデン氏は就任初日に、トランプ政権が実施したイスラム諸国からの入国制限の破棄や、地球温暖化対策のパリ協定への復帰を命じる大統領令を出す見通し。

バイデン氏はまた、米移民政策によってメキシコ国境付近で離れ離れになった家族の再会を進めるほか、新型コロナウイルス対策のマスク着用に関する命令を出すなどするとみられている。

就任式を前に、首都ワシントンの大部分は封鎖状態に置かれている。当日は大規模な州兵の配置が予定されている。

通常の就任式では多くの観衆が押し寄せる国立公園ナショナル・モールは、シークレットサービス(大統領警護隊)の求めで閉鎖された。

バイデン氏側は、新型ウイルスの大流行を理由に、就任式のために首都を訪れないよう国民に呼びかけている。現地当局は就任式をリモートで見るよう求めている。

(英語記事 Fortified US statehouses see scattered protests