2021年01月19日 10:50 公開

米シカゴで16日、オヘア国際空港の保安区域で3カ月間、誰にも気づかれずに暮らしていたという男性が逮捕された。新型コロナウイルスの流行が恐ろしく、飛行機に搭乗できなかったと話しているという。

アディチャ・シン容疑者(36)は、航空会社の職員から身分証の提示を求められた際に違法な滞在が発覚し、逮捕された。

シン容疑者は当初、職員バッジを示したが、これは昨年10月に別の空港職員が紛失届を出していたものだった。

警察の調べによると、シン容疑者は昨年10月19日にロサンゼルスからシカゴ・オヘア国際空港に到着した。

現地紙シカゴ・トリビューンによると、容疑者は17日にクック郡裁判所に出廷。キャスリーン・ハガーティー州検事補は判事に、シン容疑者が空港内で職員バッジを見つけ、「COVID-19のせいで帰宅するのが怖かった」ため、空港にとどまったと説明した。他の空港利用客からもらったもので暮らしていたと述べた。

クック郡のスザナ・オーティツ判事は、この説明に驚いた様子だったという。

「つまり、そこにいる資格のない、職員でもない一個人が、2020年10月19日から2021年1月16日までオヘア空港ターミナルの警備エリアに滞在していたのに、発見されなかったと、そういう理解で合っていますか?」と判事は聞き返したという。

コートニー・スモールウッド公選弁護人補によると、シン容疑者はロサンゼルス郊外在住で、前科はない。同容疑者がシカゴにいた理由は明らかになっていない。

シン容疑者は、空港の制限区域への不法侵入と窃盗で訴追された。1000ドル(約10万4000円)の保釈金を支払えば、処罰は空港への立入禁止措置のみになる。

オーティツ判事は、「裁判所はこの事件が起きたとされる期間に、このような事実関係と状況だったことに、非常にショックを受けた」と説明。

「安全に移動できると利用者が安心するには、空港警備は万全でなくてはならない。その点において、容疑者の行動は社会に危険を加えるものだ」と述べた。

シカゴ市内の空港を監督する市航空当局は声明で、「今回の事件は捜査中だが、この男性は空港や空港利用者に警備上のリスクを与えなかったと判断した」と述べている。

(英語記事 Man found 'living in airport for three months'