2021年01月21日 15:38 公開

アメリカで20日に催された大統領就任式では、ジョー・バイデン氏が大統領に就任し、カマラ・ハリス氏が女性として初めて副大統領になり、レディ・ガガさんが国家を歌い上げた。これらはすべて、予定されていたことだった。

一方、ソーシャルメディアでは、予定には含まれていない、見過ごされがちなちょっとした出来事などが話題になった。それらのいくつかを紹介する。

サンダース氏の手袋

凍えるような寒さの中、バーニー・サンダース上院議員(ヴァーモント州)がしっかり着込んで出席していた姿は、ソーシャルメディアで話題になった。

https://twitter.com/AndreasHale/status/1351933106022846465?s=20


とりわけ注目を集めたのが、彼のミトン(親指だけが分かれた手袋)だった。毛糸で編んだ、柄入りの茶色の手袋ははじめ、多くの人がからかいの対象にした。

しかししばらくすると、地元ヴァーモント州の教師ジェン・エリス氏がウールのセーターとペットボトルを再利用した素材で作ったとする、心温まる話が伝えられた。エリス氏は、サンダース氏が昨年の大統領選の選挙運動で、贈ったミトンをはめているのを見て驚いたという。

サンダース氏はバイデン氏と民主党の大統領候補争いを繰り広げた。そのため、就任式には面白くない思いで臨んでいるに違いないとするジョークが、ソーシャルメディアで多数噴出。この日のサンダース氏の写真を取り込んださまざまな画像も飛び交った。

https://twitter.com/ndelriego/status/1351973664535797766?s=20


サンダース氏の妻によると、同氏が着ていた上着も地元ヴァーモント州にゆかりのあるものだった。スノーボード関連企業バートンが、サンダース氏の顔を背中に描いた限定コートを製造。同氏はそれをとても気に入り、クリスマスに1着(背中に自分の顔が出ていないものを)購入したという。

歴史的な「フィスト・バンプ」

アメリカで黒人初の大統領となったバラク・オバマ氏と、この日、黒人初の副大統領に就任したカマラ・ハリス氏が、こぶしを軽くぶつけ合う「フィスト・バンプ」を交わした。

https://twitter.com/dgordon52/status/1351936843273674758


インターネットでは、同国史上2人しかいない、ホワイトハウスに上りつめた黒人の政治先駆者の間でたいまつが引き継がれたと、祝福するメッセージが相次いだ。

ファッション・リーダー

ツイッターには、「みんなミシェル・オバマ(元大統領夫人)の話をしているけど、私のファッション・リーダーはジャネット・イエレンだ」とする投稿があった。

https://twitter.com/__apf__/status/1351927708939218945?s=20


イエレン氏は、バイデン大統領から財務長官に指名されている。この日は黒色の防寒着を着て、マスクと黒色の手袋をし、下半身には毛布を巻きつけて寒さに対抗した。

この組み合わせに対しては、新型コロナウイルス時代の実用的ファッションのお手本だとして、一部で称賛の声があがった。

イエレン氏の指名は近く承認され、米史上初の女性の財務長官が誕生する見通し。

副大統領の特別な警護官

ハリス副大統領にはこの日、特別な警護官がついた。議会警察のユージーン・グッドマン警官だ。

グッドマン氏は、今月6日の議会襲撃事件で暴徒の集団に独りで対峙(たいじ)し、暴徒を上院の議場から遠ざけて議員らを守ったとたたえられている。

グッドマン氏はこの功績によって昇進を果たし、超党派の議員3人が同氏に議会名誉黄金勲章を贈る議案を提出している。

ツイッターには、「この国にとって大変な2週間だったが、議会警察のユージーン・グッドマン警官らにとっては一層そうだっただろう」とし、グッドマン氏が暴徒に立ち向かった時の姿と、就任式で警護にあたる姿の写真を並べて示す投稿があった。

https://twitter.com/yashar/status/1351919035554807808?s=20


アマンダ・ゴーマン氏は将来の大統領?

就任式では、詩人アマンダ・ゴーマン氏(22)が詩を朗読した。2017年にアメリカ初の青年桂冠詩人に選ばれたゴーマン氏は、大統領就任式で詩を披露した最年少の人物となった。

「私たちが登る丘」と題した詩は、「私たちは朝になると、この果てしない暗がりのどこに光を見つけられるのかと自分に尋ねる」という言葉で始まった。

自称「奴隷の子孫で(中略)大統領になることを夢見ることのできる、やせっぽちの黒人少女」は、気づいたら「大統領のために詩を朗読していた」と詠んだ。

ヒラリー・クリントン元国務長官は、「アマンダ・ゴーマンの詩は衝撃的じゃなかった? 彼女は2036年大統領選に立候補すると約束したが、私はそれを待ち切れない」と、ゴーマン氏(赤色マスク着用)の写真を添えてツイートした

https://twitter.com/HillaryClinton/status/1351972735598145536?s=20


トランプ夫人の衣替え

就任式の欠席者で最も話題となったのが、ドナルド・トランプ前大統領と、メラニア・トランプ前大統領夫人だ。

夫妻はバイデン氏が大統領就任の宣誓をしていたころ、フロリダ州ウェストパームビーチに降り立った。

ソーシャルメディアで素早く指摘されたのは、トランプ夫人がファーストレディ後の人生に合わせるかのように、服装をアップデートしたとみられることだった。

https://twitter.com/KateBennett_DC/status/1351955843483389955?s=20


この日朝、ホワイトハウスを去る時には、トランプ夫人は黒色の上着と濃い色のサングラスを着けていた。しかし、フロリダ州に向かう機内で、明るい色の柄がついたドレスに着替えた。


この鮮明な違いからは、トランプ夫人がファーストレディとしての役割や服装とおさらばするのを喜んでいるとの見方が出た。4年前の夫の大統領就任式で見せた表情と、この日フロリダに着いた時に見せた明るい笑顔の落差を指摘する人もいた。

(英語記事 Bernie's mittens and other inauguration moments