2021年01月25日 11:31 公開

ロシアは24日、帰国直後に拘束された野党指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏の釈放を求める抗議行動を奨励しているとして、欧米諸国を非難した。

ロシア各地では23日、数万人が警察の厳重な警備を無視して集結し、ナワリヌイ氏の釈放を求めた。ウラジミール・プーチン大統領に対する抗議集会としては過去数年で最大規模。人権監視団体によると、この抗議集会で3000人以上が拘束された。

しかしプーチン大統領の報道官ディミトリ・ペスコフ氏は24日、抗議集会には「少し」しか参加していないと主張した。

モスクワでは機動隊が抗議者を警棒で殴り、引きずり出す様子が目撃された。こうしたロシアの対応について、米国務省は「厳しい戦術」がとられたと非難。欧州連合(EU)に対ロシア制裁強化を求める声が上がっている。

反プーチン派として名高いナワリヌイ氏は17日の逮捕後、抗議行動を呼びかけた。

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ナワリヌイ氏は昨年8月に神経剤を使われ、一時こん睡状態に陥った。治療を受けていたドイツ・ベルリンからモスクワに帰国した際に、ロシア当局に拘束された。

現地の裁判所はナワリヌイ氏が執行猶予中の出頭義務に違反したとして、2月15日までの勾留を命じた。同氏は、口封じのためのでっちあげだと主張している。

ナワリヌイ氏の釈放を求める無許可デモは、ロシア極東地域やシベリアからモスクワ、サンクトペテルブルクまで、約100の市や町で行われた。

観測筋によると、首都モスクワでの抗議は過去10年で最大規模だったが、全国的なデモは前例がない規模だった。

トロリーバスの乗客が抗議する群衆に手を振ったり、車の運転手たちがクラクションを鳴らすなど、抗議者たちは幅広い控えめな支持を得ているようだった。

「内政干渉」

ロシアのペスコフ報道官は、在モスクワのアメリカ大使館が抗議デモに近づかないよう警告したことについて、「我々の内政への干渉」だと非難した。

ロイター通信によると、米大使館はこのような警告は「一般的で通常の慣行」だと反論している。

20日に発足したばかりのバイデン米政権は23日、「普遍的な権利を行使して拘束された、あるいはアレクセイ・ナワリヌイ氏の無条件な即時釈放を求めて拘束された、全員の解放をロシア当局に求める」との声明を発表した。

こうした中、在ロンドンのロシア大使館はツイッターで、欧米諸国が自国の大使館を通じてロシア国内の抗議行動を応援していると非難した。

ロシア外務省のマリア・ザハロワ広報官は西側諸国からの批判は、「欧米のエセ民主主義やエセ自由主義といった、まさに西側的な考え方による非常に深刻な危機」の結果だと述べた。

各国から対ロシア制裁強化の声

フランスのジャン=イヴ・ルドリアン外相は、抗議者の逮捕は「権威主義への傾斜」だとし、ロシアにさらなる制裁を科すよう求めた。

エストニア、ラトヴィア、リトアニアの外相は、抗議者の「逮捕に関与したロシア当局者に対する制限措置」を求めた。

ポーランドのアンジェイ・ドゥダ大統領もまた、ナワリヌイ氏の逮捕を受け、対ロシア制裁の強化をEUに求めた。

EU加盟各国の外相は25日にも、ロシアをめぐる対応について協議する予定。

(英語記事 Russia hits out at West as it downplays protests