2021年01月26日 13:29 公開

オランダで、新型コロナウイルス対策の新たな制限に反発した市民と警察の衝突が25日、3日連続で発生した。市民らは車やバイクに火をつけるなどしており、マーク・ルッテ首相は同日、この騒ぎは「暴力犯罪」だと批判した。

オランダ政府は23日、夜9時から翌朝4時半までの夜間外出禁止を発令。同国で外出禁止が命じられたのは第2次世界大戦以降で初とされる。違反者には95ユーロ(約1万2000円)の罰金が科せられる。

これに反発した市民らは、同日から抗議行動を開始。南部アイントホーフェンでは、参加者らが花火を投げたほか、スーパーマーケットを襲撃したり、店舗のガラス窓を割ったりなどの暴挙に及んだ。

首都アムステルダムやその他の都市でも、小規模の抗議活動が発生。警察によると、一連の騒ぎで200人以上が拘束された。

25日には、アムステルダムやロッテルダム、アメルスフォールトなど数都市で市民らによる暴力的な行動がみられ、警察の治安部隊と衝突した。ロッテルダムでは警察が警告射撃をし、催涙ガスを噴霧した。放水銃が使用されたとの報道もある。

警察は計250人近くを逮捕。過去40年間で最悪の政情不安だとした。

ルッテ首相は同日の記者会見で、「これは抗議などではなく暴力犯罪だ。我々もそのように対処する」と述べた。

アイントホーフェンでは、重装備の警官にゴルフボールや花火が投げつけられ、警察は催涙ガスで対応した。また、バリケードには火をつけられたバイクが置かれた。東部エンスヘデでは、病院の窓に意思を投げつける抗議者も見られた。

中部ユルクの当局は、23日にCOVID-19の検査施設が放火されたと発表した。

フーゴー・デ・ヨング保健相は、「ユルクの検査施設への放火は限度を越えている」と批判した。

各地の警備当局は25日に対応を協議するとしている。

オランダでは昨年10月からバーやレストランが休業している。12月からは学校や、生活に不可欠ではない店舗も閉まっている。

また、新型ウイルスの変異株を警戒し、イギリスや南アフリカ、南米からの渡航も禁止されている。

米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、同国ではこれまでに感染者が96万2000人以上、死者が1万3646人出ている。

BBCのアナ・ホリガン・ハーグ特派員は、オランダ政府の一貫性のないメッセージが信用を形成できなかった要因だと指摘。政府は流行の初期、オランダ人は法を順守する国民性で、子どものような禁止事項は必要ないとして、マスク着用や外出禁止といった措置を拒否していたという。

また、隣国ベルギーなど厳しい措置を講じてきた国では学校が再開されるなど、自由を取り戻している中、こうした例外主義やオランダ語で冷静さを指す「nuchterheid」といった態度が、今ではオランダ国民を苦しめていると分析した。

(英語記事 Curfew riots rage for third night in NetherlandsDutch PM condemns coronavirus riots as 'criminal'