2021年02月05日 12:14 公開

ケリー・アレン、BBCモニタリング

中国の若手女優が、「悪夢」のような美容整形手術の失敗で鼻先が壊死したと、写真をソーシャルメディアに投稿し、美容整形手術の危険性について警告している。

高溜(ガオ・リュウ)さんは新進気鋭の若手歌手兼女優で、数々の映画やテレビ番組に出演していたが、このところ表舞台に立っていなかった。

その高溜さんが中国で人気のソーシャルメディア「新浪微博」に、自分の近況を投稿した。しばらく人前に出ていなかったのは、「美容整形手術に問題」があり、鼻先が壊死してしまったのだと写真と共に公表した。

(この下生々しい写真が表示されます)

高溜さんは500万人のフォロワーに、鼻先が黒ずんだ自分の写真を示した。これを機に、美容整形手術について論争が起きている。中国では美容整形手術の人気はとても高い。

高溜さんによると、昨年10月に友人から南部・広州市の美容整形医に紹介された。鼻を「少し細く」したらどうかと提案され、自分のキャリアアップにつながると期待して、手術を受けることにした。

「施術には計4時間かかった。この4時間で、もっときれいになれると思った」と、高溜さんは書いた。

「まさかこの4時間が悪夢の始まりになるなんて」

手術の間、鼻に「ちくちくする違和感があった」と高溜さんは書く。12月か1月までには仕事に復帰できると言われていたものの、鼻はたびたび感染を繰り返してしまったという。

「鼻先の皮膚が(中略)どんどん黒ずんで、鼻が壊死してしまった」とガオさんは説明し、自殺も考えたと書いた。

高溜さんは結局、2カ月の入院を余儀なくされ、仕事の上ではドラマ出演料など40万人民元(約650万円)の損失をこうむったと説明した。

また、組織の損傷が大きく、少なくとも今後1年は形成再建手術を受けることができないのだという。

人気ニュースサイト澎湃新聞は、広州市天河区保健当局が公表している情報をもとに、高溜さんが手術を受けたクリニックについて報道。それによると、2020年3月から10月にかけて5回にわたり、行政処分を受けているという。具体的にどういう違反があったかは明らかにされていない。

同紙によると、高溜さんの投稿以来、このクリニックについて複数の苦情が保健当局に寄せられており、調査が始まった。

ソーシャルメディアでは、手術関係者の責任を問う声が上がっている。中国の美容整形手術全般に対する規制の改善を求める声もある。

中国ではかねて美容整形の人気は高く、2004年には美容整形手術を受けた人に限定した美人コンテストも開かれている。

特に若者の間に人気で、香港の英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストによると、2019年に美容整形手術を受けた約2000万人のうち3分の2近くが30歳未満で、「5人に1人」が21歳未満だった。

同紙によると、「就職や恋愛で有利になる」と期待して、高校卒業を機に大学入学前に手術を受ける若者が多い。

しかし、需要の高まりの反動で、無免許医師を使う無認可クリニックも登場しているという。

高溜さんが手術を受けたクリニックが、どのような状態のところかははっきりしていない。

中国国務院は昨年4月、国内各地で「違反行為が増えている兆候」がうかがえるとして、手術は「資格を持つ医療者」によるものでなくてはならないと強調した。

しかし、「環球時報」の英字紙「グローバル・タイムズ」によると、2019年には正規の美容整形クリニックに対して無資格クリニックはその6倍の6万軒あり、取り締まりも難しく、規制態勢も「混乱状態にある」と多くの市民が感じていた。

(英語記事 Chinese star Gao Liu shares photos of 'nightmare' nose surgery