2021年02月05日 14:30 公開

1日にクーデターを起こし、ミャンマーの国家権力を掌握したと宣言した同国軍が、文民政府関係者の拘束を加速させている。5日には、アウンサンスーチー国家顧問(75)率いる与党・国民民主連盟(NLD)の幹部ウィンテイン氏(79)の身柄を拘束した。

テイン氏はBBCの取材に対し、治安妨害罪で逮捕されたと述べた。

アウンサンスーチー氏やウィンミン大統領は1日のクーデターぼっ発直後に拘束されており、ミャンマーの情勢は不安定になっている。

拘束された政府高官などの所在は明らかになっていない。

国軍は、NLDが得票率80%以上で大勝した昨年11月の総選挙で不正行為があったとして、クーデターを起こした。

しかし、このクーデターには世界各国から非難が噴出している。

ジョー・バイデン米大統領は4日に発表した声明で、ミャンマー軍に「権力放棄」と政府高官や活動家の解放を求めた。

アメリカはこれ以前にも、厳しい制裁を科すと警告している。

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BBCビルマ語が5日未明に行った電話取材でテイン氏は、警官と兵士によって首都ネピドーに連行されるところだと述べた。

また、拘束の理由は治安妨害容疑だと思われるが、正確な逮捕容疑は伝えられていないと話した。ミャンマーでは治安妨害罪は無期懲役となる可能性もある。

「(軍は)私の話すことが気に入らない。私が言っていることを恐れている」

テイン氏はクーデターぼっ発以降にもメディアの取材を受け、軍部とクーデターを率いたミンアウンフライン国軍総司令官を批判していた。

クーデター発生以降、ミャンマーでは大きな動きがない。最大都市ヤンゴンでは市民が毎晩、鍋などをたたいたり、革命歌を歌ったりして抗議している

また、一部の医療従事者が勤務を停止。抵抗を表す赤いリボンなどを着けて勤務する人もいる。

こうした抗議の動きはフェイスブックを中心に広がっている。軍部は4日、フェイスブックへのアクセスを7日まで遮断した

バイデン米大統領は4日、友好国などと協力して「民主主義と法の統治の回復を支援し、クーデター主導者に責任を取らせる」と語った。

「ミャンマー軍は奪い取った権力を放棄し、拘束した活動家や政府高官を解放し、通信制限を中止し、暴力を控えるべきだ」

バイデン氏はこれ以前にも、アメリカがミャンマーに再び制裁を科す可能性があると警告している。

国連の安全保障理事会は当初、クーデターを非難する声明について各国と調整していたが、常任理事国の中国がクーデターを非難するような文言をはねつけ、まとまらなかった。

同理事会はその後、ミャンマーの状況について「深い懸念」を示す報道声明を発表。

「民主主義的組織や手続きを尊重し、暴力を控え、人権や基本的自由、法の統治を完全に尊重する必要があると強調する」とし、アウンサンスーチー氏の解放を求めた。

(英語記事 Myanmar army tightens grip with high profile arrest