2021年02月08日 11:08 公開

南アフリカは7日、イギリスのオックスフォード大学とアストラゼネカが共同開発した新型コロナウイルスワクチンの接種を一時停止した。新型ウイルスの新しい変異株に対する効果に関する研究が「残念な」結果を示したのを受けた判断。

研究者らによると、南アフリカで現在確認されている新型ウイルス新規感染者の9割は、新しい変異株によるもの。

今回の研究は、同国のウィットウォーターズランド大学が約2000人を対象に実施した。その結果、オックスフォード大/アストラゼネカのワクチンは、新型ウイルス感染症COVID-19の軽~中症に対して「最低限の予防効果」しか発揮していなかったという。査読はまだ受けていない。

研究チームを率いたシャビール・マディ教授は「残念ながら、アストラゼネカのワクチンは中軽症の病状には効かない」と記者会見で話した。深刻な症状に対する予防効果については、今回の研究対象の平均年齢が31歳で、重症化リスクの高い年齢層を反映していなかったため、検証できなかったと説明した。

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南アフリカはオックスフォード大/アストラゼネカのワクチンを100万回分入手しており、週明けに接種を始める予定だった。

しかし今回の研究結果を受け、同国のズウェリ・ムキゼ保健相は7日のオンライン会議で、オックスフォード大/アストラゼネカのワクチン接種について、専門家らのさらなる見解を待つと表明した。

一方で、米ジョンソン・エンド・ジョンソンや米ファイザーが開発したワクチンについては、週明けに接種を進めると述べた。

ワクチン改良

オックスフォード大学でワクチン開発の先頭に立つサラ・ギルバート教授は、ワクチンは重症化を防ぐ効果はあるはずだと話した。

また、南アフリカの変異株(501.V2またはB.1.351と呼ばれる)に有効な改良ワクチンを、年内には開発できる見込みだと述べた。

専門家らによると、新たな変異株への対応力をアップさせるワクチン改良は、数週間から数カ月で可能だという。

オックスフォード大学は、アストラゼネカと共同開発したワクチンについて、イギリスで最初に特定された「B.1.1.7」系統の変異株に対して、従来株と同じくらいワクチンは有効だったと報告している。ただし、他の系統の変異については有効性がまだ分かっていない。

米モデルナは、同社ワクチンが南アフリカの変異株に有効だという初期研究の結果を示している。

ファイザーと独ビオンテックが共同開発したワクチンについては、研究の初期結果から、新たな変異株に対する予防効果があることが示されている。


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(英語記事 South Africa halts AstraZeneca jab over new strain