2021年02月09日 13:58 公開

イギリスで特定された新型コロナウイルスの変異株が、アメリカで「急激」に広がっていることが、7日に発表された最新研究で明らかになった。

従来の新型ウイルスよりも感染力が強い「B.1.1.7」変異株は、アメリカの新規感染報告での割合が9日ごとに2倍に増えているという。

「B.1.1.7」の広がりにより、世界中でワクチン接種事業への重圧が高まっている。

アメリカの疾病対策センター(CDC)は、3月までにこの変異株がアメリカでの感染の大部分を占めることになるだろうと推測している。

複数の科学者によるこの共同研究は、未発表の研究資料を掲載する「MedRxiv」に投稿されたもので、査読や医学誌への掲載は行われていない。

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「B.1.1.7」変異株の感染報告は、アメリカではまだやや少ない。

CDCによると、最も報告が多いのはフロリダ州で187件、次がカリフォルニア州で145件だという。

しかし今回の研究では、「B.1.1.7が感染の大半を占めるようになった各国と似た傾向がアメリカでも見られており、COVID-19の感染率と死亡率を最小限に抑えるために直ちに断固とした対策が必要だ」と指摘している。

それによると、この変異株はアメリカにおける従来株と比べて感染力が35~45%高い。

また、CDCが1月半ばにアメリカでこの変異株が確認されたと警告した際には、その割合は感染報告の数の0.5%以下だったが、1月末には3.6%まで増加したという。

アメリカでは、今冬の新型ウイルス流行のピークは過ぎたとみられている。1日の感染者数は1月初旬以降、全国的に減少傾向にある。一方で1日当たりの死者数は約3000人と非常に高いまま推移しているほか、病院への重圧もなお強い。

イギリスで最初に特定された「B.1.1.7」変異株は、現在50カ国以上で確認されている。

従来株と合わせ、高齢者や既往症のある人ほど感染リスクが高い。

死亡率が従来株より30%ほど高いという指摘もあるが、これについては強い証拠がなく、データ上でも不確かだ。

現在、流通しているワクチンは従来株向けに作られたものだが、ファイザー/ビオンテック製、オックスフォード/アストラゼネカ製、そしてモデルナ製は、「B.1.1.7」変異株にも有効との先行研究が出ている。

(英語記事 UK variant spreading 'rapidly' through US