2021年02月11日 12:46 公開

ジョー・バイデン米大統領は10日、ミャンマーで権限を掌握した国軍幹部らに制裁を科す大統領令を承認した。軍幹部や家族、関連企業などが制裁の対象となる。ミャンマー国軍がアメリカ国内に保有する資産10億ドルも凍結される。

バイデン大統領は10日、ホワイトハウスで演説し、クーデターの終結と、アウンサンスーチー国家顧問ら拘束されている文政幹部の解放を求めた。

「ビルマの人たちは声を上げている。そして世界は注視している」とバイデン氏は述べ、必要に応じて追加措置をとると約束した。

「市民の抗議拡大に伴い、平和的権利を行使している人たちへの暴力は容認できないし、我々は非難し続ける」とも述べた。

バイデン大統領は、今週中にも制裁対象の第一弾を特定すると述べた。すでに複数のミャンマー軍幹部が、少数民族ロヒンギャへの虐待行為を理由に米政府のブラックリストに入れられているという。

「強力な禁輸措置も実施し、ビルマ政府を利するアメリカ国内の資産を凍結する一方、ビルマの人たちに直接利益を与える医療や市民団体など他の分野への支援は維持する」と、バイデン氏は述べた。

1月20日に発足したバイデン新政権が、外国に制裁を科すのは初めて。

今月1日のクーデーター以降、ミャンマー各地では連日、抗議行動が続いている。

9日には首都ネピドーで、数千人が集会禁止令を無視して国軍のクーデターに対する抗議デモを行った。警察はこれに対して放水車やゴム弾だけでなく、実弾も使用した。その中で19歳の女性、ミャトゥエトゥエカインさんが頭を撃たれ、重体となった。人権団体などは、負傷は実弾によるものに見えると主張している。

ミャトゥエトゥエカインさんは11日、20歳になった。一緒に抗議に参加していた姉のミャタトウヌエさんは、妹が助かる可能性は低いと述べ、「悲しくて仕方がない」と話した。

「父はもう他界していて、母親しかいない。4人姉妹の私が一番上で、彼女が一番下。母親を慰めようにも慰めきれない。かける言葉がない」と、ミャタトウヌエさんは述べた。

ミャンマー各地で続く警察との衝突で、複数の市民が重傷を負ったとの情報もある。

ミャンマーでは軍政に対する過去の抗議で繰り返し、多数の犠牲者が出ている。1988年には少なくとも3000人が、2007年には少なくとも30人が治安部隊の取り締まりで死亡したほか、数千人が投獄された。

(英語記事 Myanmar coup: US announces sanctions on leaders