2021年02月13日 12:55 公開

フランスの保健当局は12日、過去に新型コロナウイルスの感染症COVID-19にかかったことのある人は、同感染症のワクチン接種は1回にとどめるべきだとの見解を示した。現在、世界各国で主に使用されている3種類のワクチンは、数週間の期間を置いて2回接種することになっている。

COVID-19罹患(りかん)歴のある人向けにこうして助言する国は、フランスが初めて。フランスはこれまでに280万回分のワクチンを使用している。

当局は、一度COVID-19にかかった人はある程度の免疫を獲得しているため、回復から3~6カ月以内にワクチンを接種すべきだと説明した。

フランスではこれまでに少なくとも340万人が感染したと報告されているが、実際の感染者数はさらに多いと考えられている。死者数は約8万1000人と、世界で7番目に多い。

同国の予防接種事業は昨年12月に始まったものの、イスラエルやアラブ首長国連邦(UAE)、イギリスなどと比べて遅れている。

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保健省は、新型ウイルスから回復した人については、1回の予防接種で今後の感染を防ぐのに十分な免疫反応が得られると、4件の研究が示唆していると説明。

「すでに感染した人は免疫の記憶を保持する」、「1回のワクチンがブースターとして作用するだろう」と述べた。

ただ、この助言がどのように実行されるのか、感染歴のある人やその時期をどのように特定するのかなどについては明らかにしていない。

一方、免疫が抑制されている人は、一度感染していても2回ワクチンを接種すべきだとしている。

BBCのミシェル・ロバーツ保健編集長は、一度感染した人への接種回数についてはさらに研究が必要だが、世界中でワクチンを分け合うひとつの道筋になるかもしれないと解説。その反面、感染歴の有無を調べるには時間も検査も必要になるため、現実的には全員が2回接種するのがシンプルで迅速な方法かもしれないと指摘した。

フランス東部で変異株が流行

オリヴィエ・ヴェラン保健相は12日、東部モーゼルを訪問。この地域では新型ウイルスの変異株が流行している。

ヴェラン保健相は11日、ブラジルと南アフリカで最初に特定された変異株はフランスの新規感染報告の4~5%を占めており、まだ流行を抑えられるはずだと説明。一方、イギリスで確認された変異株は新規感染者の25%を占めているという。

世界保健機関(WHO)の主任科学者ソミヤ・スワミナサン氏は12日、変異株に再感染する人が確認されていると報告した。

製薬各社は、既存の新型ウイルスワクチンを改良すれば変異株にも対応できるとしている。おそらく将来的には、ワクチンの追加接種が必要になるだろうという。

(英語記事 France: Previously infected only need one Covid jab