2021年02月16日 11:59 公開

ナンシー・ペロシ米下院議長は15日、ドナルド・トランプ前大統領の支持者らによる1月6日の連邦議会襲撃事件について調査する「独立した外部の」委員会設置を発表した。

与党・民主党幹部のペロシ議長は議員にあてた手紙で、「この事態がどのように起きたのか、真実にたどりつかなくてはならない」と主張。設置する外部独立委員会は、2001年9月11日の米同時多発テロについて調査した独立委員会に似たものになると説明した。

警官1人を含む5人が死亡した議会襲撃について、民主党多数の下院はトランプ氏による「反乱の扇動」が原因だったとして同氏を弾劾訴追した。しかし、与野党が半々の上院(定数100)では有罪に必要な67票に至らず、無罪評決が下された。

その一方で、一部の共和党議員を含む議員たちからは、事実関係の独立調査を求める声が出ていた。

ペロシ議長は、議会襲撃を受けて陸軍のラッセル・オノレ退役陸軍中将が議事堂の安全確保と警備に何が必要か、検討を進めていたと説明。「中将の検討結果と弾劾裁判を受けて、この襲撃がどのように起きたのか、真実にたどりつかなくてはならない」と述べた。

独立調査委員会は、議会襲撃の「事実関係と原因」、「平和的な政権移譲の妨害」、議会警察をはじめ他の法執行機関の「準備態勢と対応」について調査し、報告することになるという。

ペロシ議長はさらに、オノレ退役中将の初期調査結果をもとに、連邦議会は「議事堂の警備と関係者の安全を確保するため」追加予算を承認する必要があると述べた。

上院の弾劾裁判では、トランプ前大統領の有罪に7人の共和党上院議員が賛成した。下院での弾劾訴追決議には、10人の共和党議員が支持した。

共和党幹部のミッチ・マコネル上院院内総務は、大統領を退任したトランプ氏への弾劾裁判は違憲だとして、評決では有罪に反対した。ただ、トランプ氏は連邦議会襲撃に「責任」があり、「みっともない、無様な任務の放棄」だと批判。在任中の行動について刑事司法や民事訴訟の場で、トランプ氏の法的責任がなくなったわけではないとも指摘した。

トランプ氏を支持してきた共和党ベテランのリンジー・グレアム上院議員も、独立調査委員会の設置を支持。14日には保守系のFOXニュースで、「選挙後の(トランプ氏の)振る舞いはやりすぎだった」とし、議会襲撃について「何が起きたのか把握し、二度と起きないようにするため、9/11的な委員会が必要だ」と話した。

(英語記事 Independent commission to investigate Capitol riots