2021年02月17日 12:58 公開

北朝鮮が米製薬大手ファイザーをハッキングし、新型コロナウイルス感染症COVID-19のワクチン技術を盗み取ろうとしたと、韓国・聯合ニュースが16日に報じた。韓国の情報機関・国家情報院が非公開の説明会で議員らに伝えたという。

ハッキングが成功したのかや、データが盗まれた場合、どのようなデータなのかは不明。

BBCは米ファイザー側にコメントを求めたが回答は得られていない。

北朝鮮は依然として、国内で新型ウイルス感染は確認されていないとしている。

しかし今後数週間のうちに、英製薬大手アストラゼネカとオックスフォード大学が共同開発した新型ウイルスワクチン200万回分の供給を受ける予定だ。

北朝鮮は昨年1月、隣国・中国で新型ウイルスが出現し始めてから間もなく、国境を閉鎖した。

米マイクロソフトは同11月、ファイザーを含む少なくとも9つの医療関連組織が、国の支援を受けている北朝鮮とロシアの組織から狙われていると明かした。

同社によると、「ジンク」(Zinc)や「セリウム」(Cerium)と呼ばれる北朝鮮のグループと、「ファンシー・ベアー」の愛称で知られるロシアのグループが関与していた。

ロシア政府は他国のワクチン研究を標的にしたことはないと否定している。

サイバー攻撃の多くは失敗に終わったものの、マイクロソフトは当時の攻撃の一部は成功していたと警告した。


<解説>新型ウイルスワクチンをめぐるハッキング――ゴードン・コレーラ安全保障担当編集委員

新型ウイルスのパンデミックが始まって以来、この危機的状況への対策の一環として、ハッカーを配備する国が出てきた。

情報収集を目的としたものもあれば、他国より優位に立つために知的財産を盗むためのものもあった。

北朝鮮は常にこの分野において、最も活動的な国の1つとみられてきた。

閉鎖的な国である一方で高度なサイバーユニットを擁し、機密情報だけでなく外貨を獲得する目的だけでも、他国を標的にすることをいとわない。

英国家サイバーセキュリティーセンター(NCSC)は昨年、新型ウイルスワクチン研究に関する情報の保護に取り組んだ。

今年に入ると、ワクチンのサプライチェーンや展開の保護に注力するようになった。

当面の間は、製薬業界と医療分野がサイバー攻撃の矢面に立つことになるのは間違いない。


(英語記事 North Korea accused of hacking Pfizer for vaccine