2021年02月18日 11:31 公開

日本の与党・自民党は16日、党の主要会議に女性議員を招き入れる方針を示した。ただし発言は認めない考え。日本では東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長(83)が、性差別発言で辞任に追い込まれたばかり。

報道によると、自民党の二階俊博幹事長(82)が党役員連絡会で、男性が圧倒的に多い党幹部会議に女性国会議員5人がオブザーバーとして出席するのを認めることを提案した。

女性議員らは会議で発言はできず、会議後に限って意見を提出できるようになるという。

二階幹事長は16日の記者会見で、党幹部会議にもっと女性の視点を取り入れたいと述べた。

ロイター通信によると二階氏は、党執行部のほとんどが男性であることへの批判を認識しているとし、女性党員が意思決定過程を「見る」ことが大事だと話した。

「どういう議論がなされているのかを十分ご了解いただくことが大事だ。それをご覧にいれようということだ」

女性が活躍から疎外

日本では長年、女性が政界や経済界から疎外されている。

世界経済フォーラムが昨年発表した、男女格差を示すグローバル・ジェンダー・ギャップ指数では、日本は153カ国中121位とされた。

<関連記事>

衆議院は議員465人のうち、女性は10%程度の46人だけだ。世界的には女性議員の平均比率は25%となっている。

自民党は1955年以降、ほぼ政権を握り続けている。同党役員から成る執行部12人のうち、女性は現在2人しかいない。

森会長発言問題

東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会の森会長は今月3日、日本オリンピック委員会(JOC)臨時評議員会で、会議の場に女性を増やすことについて、「時間も規制しないとなかなか終わらないので困る」などと発言した。

これに対して大きな批判が起こると、森氏は12日、「不適切な発言」をしたとして辞任を表明した。

トヨタなど東京オリンピックの主要スポンサー企業も、森氏の発言を批判した。

国会では女性議員らが抗議の表明として、白色の服を着用した。東京都の小池百合子知事は、オリンピック関係組織のトップが協議する「4者会議」への欠席を表明した。

今年夏に延期された大会のボランティア予定者で、辞退するとした人は400人を超えているとされる。


「見慣れたやり方」としての何気ない性差別――大井真理子(BBCニュース)

日本人女性として、何気ない性差別に対しては、残念なことに長年のうちに慣れてしまった。ビジネス会合でも、職場の飲み会でも、家族の集まりでも、それは起こり得る。私を含め多くの日本人女性ははただ笑い、耳にしなかったふりをしてやり過ごす。

だから、森氏の発言が出た時も驚かなかった。自民党が会議に無言の女性の参加を認めるというのも、見慣れたやり方だ。

安倍晋三前首相の政権下で、政府は2020年までに女性のリーダーの数を増やすという目標を打ち出した。しかし達成できないとなると、政府は淡々と期限を10年先延ばしにした。

ただ単に女性の数だけを増やそうとするのではなく、教育から雇用に至るまでの根本的な改革が必要だ――。そうした批判が、日本では以前から出ている。


(英語記事 Japanese party invites women to 'look, not talk'