2021年02月28日 10:20 公開

米食品医薬品局(FDA)は27日、米製薬大手ジョンソン・エンド・ジョンソンが開発した1回の接種で済む新型コロナウイルスワクチンの使用を承認した。世界初。アメリカではこれで3種類のワクチンが使えることになる。

ジョンソン・エンド・ジョンソンのワクチンは1回の接種で完了する上、冷凍ではなく冷蔵保管が可能なため、米ファイザー製や米モデルナ製のワクチンに代わる、費用対効果が優れた選択肢になり得る。

ジョンソン・エンド・ジョンソンは3月末までに2000万回分を供給する方針という。米政府とは、6月末までに接種1億回分を提供することで合意している。イギリスが3000万回分、欧州連合(EU)が2億回分、カナダが3800万回分、それぞれ発注済。貧しい国々にもワクチンを行き渡らせるための国際的枠組み「COVAX」を通じての注文は、5億回分という。

このワクチンについてはFDAの外部専門家委員会が26日、全会一致で使用に賛成していた。

アメリカ、南アフリカ、ブラジルで実施された治験では、重症化の予防効果は85%超で、中等症を含むと、予防効果は66%だったという。ワクチンを受けた治験参加者の間に死者はなく、ワクチン接種から28日間で入院した人もなかったことが、注目されている。

ウイルスの変異株が主流となっている南アフリカとブラジルでは、アメリカと比べて予防効果は低かったものの、重症化への予防効果は「同じくらい高かった」という。

南アフリカでは今月初めから、医療従事者にジョンソン・エンド・ジョンソン社のワクチンを使用し始めた。英オックスフォード大学とアストラゼネカ社が共同開発したワクチンの初期治験で、南アフリカで主流となっている変異株による軽症の発症に対して予防効果が低いという結果が出たため。

アメリカの状況は

アメリカでは1日約130万回の接種が連日行われており、すでに約7280万人がワクチンを受けた。ジョー・バイデン大統領は就任100日以内に接種1億回を実施すると公約している。

新型コロナウイルスによるアメリカの死者は50万8000人を超えているが、最近では新規感染者や入院を要する感染者、死者の数がいずれも減り続けている。

ただし、複数の専門家はウイルスの変異株による影響拡大を懸念し、感染対策の継続を呼びかけている。

(英語記事 Johnson & Johnson Covid vaccine: FDA approves single-shot jab