2021年03月02日 11:42 公開

イギリス王室バッキンガム宮殿は1日、2月から入院しているエディンバラ公フィリップ殿下(99)が治療継続のため、ロンドン市内の聖バーソロミュー病院に転院したと発表した。

フィリップ殿下は先月16日に体調を崩し、「大事を取って」ロンドン市内のエドワード7世病院に入院。感染症の治療を受けているが、これに加えて心臓関連の既往症について検査・経過観察を行うという。

バッキンガム宮殿は、フィリップ殿下の容体は安定しており、治療効果が出ているとしている。少なくとも今週末までは入院を続ける予定だ。

1日朝には、報道陣のカメラを避けるために傘で囲われた中、エドワード7世病院から救急車に乗り込む人の姿が確認された。

聖バーソロミュー病院(通称バーツ)はイギリス最古の病院。国民保健サービス(NHS)のウェブサイトによると、心疾患治療で有名。

フィリップ殿下の直接の入院理由は明らかになっていないが、新型コロナウイルス関連ではないと発表されている。

エリザベス女王(94)とフィリップ殿下は1月に新型ウイルスのワクチンを接種している。

BBCのヒュー・ピム保健担当編集委員によると、フィリップ殿下に心臓関連の既往症があったことはこれまで公にされていなかった。2011年にステント治療を受けた冠動脈疾患の影響か、あるいは感染症によって動悸などの既往症が悪化した可能性があるという。

ピム編集委員は、「バーツの心臓センターにはイギリス有数の専門家がそろっており、フィリップ殿下の容体を詳しく注視するはずだ」と説明。

「ただし、ただの経過観察だけではないと思う。何らかの処置が必要だと医師団が考えたからこそ、転院した可能性もある」と話した。


聖バーソロミュー病院とは

  • NHSウェブサイトによると、バーツはイギリス最古の病院で、2023年に創業900年を迎える
  • NHSの医学学校も兼ねる同病院は国際的にも有名
  • 病床は300床以上で、2500人のスタッフに支えられている
  • ロンドン市内の聖ポール寺院に近い立地で、一般病棟のほか、がんセンターや心臓病専門センターがある
  • バーツ心臓センターは10室の手術室を備え、集中治療室やスキャン設備など一流の設備をそろえている
  • 同センターは欧州最大の心血管専門センターで、主要病棟のジョージ5世病棟内にある

王室関係者はロックダウンの中、公務を続けている。エリザベス女王は2月24日、オーストラリアに建立された自身の銅像の除幕式にリモートで参加した。

一方、フィリップ殿下は2017年に正式に公務から退いているが、これまでに単独公務を2万2000回以上、スピーチを5000回以上行ったという。

フィリップ殿下はここ数年、さまざまな治療を受けている。これまでにも冠動脈疾患や膀胱炎の治療を受けたほか、2013年には腹部の診査手術を、2018年4月には人工股関節置換手術を受けた。

(英語記事 Prince Philip moves hospital for further treatment