2021年03月09日 15:57 公開

国軍への抗議デモが続くミャンマーの主要都市ヤンゴンで8日夜、治安部隊が多数のデモ参加者らを1つの区画に封じ込めた。国連が解放を求め、懸念が広がったが、9日に解放された。

ヤンゴンでは8日、サンチャウン地区内の通りに囲まれた区画で、治安部隊が周囲を取り囲み、約200人の抗議者が外に出られなくなった。

国連トップのアントニオ・グテーレス事務総長は、封じ込められた人の多くは、8日の国際女性デーを支持するデモ行進に参加していた女性たちだと説明。国軍に「無事の解放」と「最高度の自制」を求めた。

この区画では、音響閃光弾の爆発とみられる大きな音が鳴り響いた。

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9日朝になって、封じ込められていたという男性が、午前6時半ごろに区画外に出られるようになったとBBCに話した。治安部隊が同日早くに引き上げたという。

男性はまた、夜の間に40人が拘束されたが、それ以外の人は朝まで身を隠していたと話した。

別のデモ参加者も9日朝、「無事帰宅した(中略)一晩中、サンチャウン地区内のある場所にいた」とツイート。「一緒に隠れていた人たちは全員無事だ」とした。

ミャンマーでは、先月1日に国軍がクーデターで権力を握って以降、各地で抗議デモが続いている。これまでに54人以上が治安部隊によって殺されている。

家々を捜索

警察当局は8日、サンチャウン地区の家々を捜索し、地区外から来た人を探した。

住民や地元ニュースメディアのフェイスブックへの書き込みによると、20人以上が拘束された。

その後、同地区で治安部隊が若者の一団を取り囲んだとする報道が流れた。同じころ、同地区で爆発音が鳴り響いた。

活動家のマウンサウンカ氏は8日遅くに、サンチャウン地区から何とか「脱出した」とツイッターに投稿。「200人近い若者が、警官と兵士によって封じ込められている」と書き込んだ。

ヤンゴンでは夜間外出禁止令が出ているが、多くの人々がこれに従わず、通りで集まって治安部隊の活動を邪魔しようとしている。人々は「サンチャウンの学生たちを解放しろ」と掛け声を上げた。

ロイター通信によると、治安部隊は銃を発砲し、音響閃光弾を使って、群衆を散らそうとしたという。

8日の各地の抗議デモでは、計3人が死亡したとみられている。

報道機関の免許取り消し

国軍は8日、国内の報道機関5社の免許を取り消すと発表した。ミッジマ、ビルマ民主の声(DVB)、キッティ・メディア、ミャンマー・ナウ、7デイニュースの各社で、いずれも抗議デモを積極的に報じていた。

ミッジマはフェイスブックで発表した声明で、免許の取り消しには従わないと宣言。「さまざまな方法で出版・放送することで、国軍のクーデターと闘い続ける」とした。

ミャンマー・ナウは国軍の発表の直前、ヤンゴン中心部のオフィスが軍と警察による強制捜索を受けたと報じた。

コンピューターやプリンター、編集室のデータサーバーの一部が押収されたという。ミャンマー・ナウは先月、ヤンゴンの抗議デモでライブ映像を配信していた記者1人が拘束されている。

(英語記事 'Trapped' Myanmar protesters allowed to leave