2021年03月11日 16:39 公開

ロンドン警視庁のクレシダ・ディック警視総監は10日、ロンドン南部で3日夜から行方が分からなくなっていたサラ・エヴァラードさん(33)を捜索する中で、英南東部ケント州で遺体を発見したと発表した。これまでにロンドン警視庁の現職警官が、女性の誘拐と殺人の疑いで逮捕されている。警察は12日、遺体をエヴァラードさんのものだと確認したと発表した。

エヴァラードさんは3日午後9時過ぎ、ロンドン南部クラパムの友人宅から帰宅する途中で、行方が分からなくなり、その安否が気遣われていた。市街地を歩く姿が防犯カメラで撮影され、確認されていた。家族は、エヴァラードさんと連絡がつかなくなるのは「まったく彼女らしくない」ことだと、危機感を募らせていた。

9日にはロンドン警視庁の警官が、女性と共に、エヴァラードさんの誘拐と殺人の疑いで逮捕されている。

ディック警視総監は10日の記者会見で、「非常に残念ながら、人の遺体と思われるものを発見した。サラさんの殺人の疑いで逮捕されたのがロンドン警視庁の警官だったという知らせは、市民とロンドン警察全体に衝撃を走らせ、みんなが怒っている」と述べた。

「ロンドン警視庁の同僚全員を代表して申し上げます。私たちは全員、このひどい知らせに愕然(がくぜん)としています。市内をパトロールして市民を守るのが、私たちの仕事なので」と、警視総監は協調した。

ディック氏はさらに、「ロンドン市内で女性が路上で拉致されるのは、ありがたいことにきわめて珍しいことです。ロンドン市民にとって、これは知りたいことでしょう。ただし、そうは言っても、ロンドンの女性をはじめ多くの人が、特にサラさんが行方不明になった地域の人が、心配を募らせ、怖い思いをしているのは、完全に理解できます」と述べた。

逮捕された警官は当初、誘拐容疑で拘束されたものの、その後は性器を露出したなどとして別件の公然わいせつ容疑についても取り調べを受けている。

この警官は、ダウニング街の首相官邸や英議会議事堂、ロンドン市内の各国公館などの警備を担当する制服警官だった。エヴァラードさんが失踪した時は、非番だったという。

警官のほか、9日夜にはケント州で30代の女性が、犯罪の共犯として逮捕された。

ボリス・ジョンソン英首相は、エヴァラードさんと家族に思いを寄せているとコメントした。

(英語記事 Sarah Everard: Human remains found in Kent woodland