2021年03月12日 12:35 公開

英王室のケンブリッジ公爵ウィリアム王子は11日、王室は「人種差別的な家族ではまったくない」と発言した。弟のサセックス公爵ハリー王子とメガン妃が米テレビのインタビューで発言した内容を受けてのもの。

ウィリアム王子はロンドン東部の学校を訪問中、記者に「王室は人種差別的な家族なんですか」と質問され、「私たちは人種差別的な家族ではまったくないです」と答えた。ハリー王子とメガン妃のインタビューが米英で放送されてから、ウィリアム王子が内容について公の場で発言するのは初めて。

インタビュー放送後に弟と話をしたかという質問には、ウィリアム王子は「いいえ、まだ話していませんが、話すつもりです」と答えた。

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米CBSが7日に、英ITVが8日に放送した番組では米著名司会者オプラ・ウィンフリーさんが、王室の公務を離れて米ロサンゼルスに移住したハリー王子とメガン妃に話を聞いた。その中でメガン妃は、息子アーチーちゃんを妊娠中に、子供の肌の色が「どれだけ黒くなるのか」王室関係者が懸念を示していたと話した。ハリー王子は後にこの発言はエリザベス女王やフィリップ殿下ではないと、ウィンフリーさんに伝えたという。

インタビューではハリー王子も、イギリスのタブロイド紙がメガン妃について「植民地的な意味合い」の人種差別的な報道を続けていたにもかかわらず、自分の家族がそれを一度も非難しなかったことに傷ついたと発言した。イギリスを離れたのはタブロイド紙の人種差別のせいかとウィンフリーさんが聞くと、ハリー王子は「それは大きい理由だった」と答えた。

英王室は9日、こうしたインタビューの内容は「懸念される」もので、王室として「深刻に受け止めている」と声明を発表。「記憶は人によって異なるかもしれない」ものの、指摘された内容は王室内で対応するとコメントした。

インタビューでハリー王子は家族との関係についてさらに、自分が公務引退を決めた後、父チャールズ皇太子が自分の電話をとらなくなったと話した。また兄のウィリアム王子との関係については、「関係は現在、『保留』中です。ただし、時がすべてを癒(い)やしてくれると思いたい」と述べた。

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米CBSによると、世界中で5000万人以上が、話題のインタビューを視聴した。

インタビューの余波で、メガン妃を「信じない」と番組中で発言したITVの著名司会者が番組を降板。またイギリス報道機関の業界団体「英編集者協会」の会長が、イギリスのタブロイド紙は人種差別的ではないと発言したことが、報道関係者からも厳しく批判され、辞任した。

<解説> 何を言っても大ニュースに―――サラ・キャンベルBBC王室担当編集委員

ウィリアム王子夫妻の学校訪問に先立ち、王子のスタッフは記者団に、質問は受け付けないと念押ししていたものの、質問が飛んでくることは王子も承知していたはずだ。どう答えるか予定していたのか、それともその場で思いついた答えだったのか、知りたいところだ。

そして自分が何を口にしても、それは大ニュース扱いされると、ウィリアム王子は重々承知しているはずだ。

最初の質問は、兄弟の間の亀裂に関するものだった。ウィンフリー氏のインタビューでハリー王子は、自分たちの関係は現在「保留」中だが、「時がすべてを癒やしてくれると思いたい」と述べていた。

王子たちが最後に話をしたのがいつかは分からないが、ウィリアム王子に弟と話をするつもりがあると、今回分かった。

2つ目のもっと単刀直入な「王室は人種差別的な家族なんですか」という質問については、ウィリアム王子は無視することもできた。人種問題は王室内で内々に対応するというのが、王室がすでに発表していた方針だった。しかしウィリアム王子は明らかに、王室の世界的な評判を大いに傷つけるこの批判について、反論する必要があると考えていた。

沈黙を守ることは決して最善の選択肢ではない。ウィリアム王子はそう感じているようだ。

(英語記事 Meghan and Harry interview: Royal Family 'very much not racist' - William