2021年03月16日 16:38 公開

米ペンシルヴェニア州在住の母親がディープフェイク技術を使い、娘が所属するチアリーディングのチームメイトのわいせつな画像や動画を作成したとして、複数の嫌がらせの罪で逮捕・訴追された。娘のライバルをチームから追い出すためだったという。

逮捕・訴追されたのは、ペンシルヴェニア州に住むラファエラ・スポーン被告。報道によると、被告はチアリーディング・チーム「Victory Vipers」のメンバーが「裸で飲酒や喫煙」しているディープフェイク動画などを作成し、コーチに送った。

また、偽の電話番号を使ってチームやメンバーの親、チアリーディングジムのオーナーたちに暴言メッセージを送信したとされる。

バックス郡のヒルタウン・タウンシップ警察によると、被告の娘は一連の出来事を知らなかったとみられる。

ディープフェイクとは、人工知能(AI)を使って本物のように加工した画像や動画のこと。

非通知電話から嫌がらせメッセージ

事件が発覚したのは昨年7月。被害者の1人の両親が、娘が非通知電話から嫌がらせのテキストメッセージを受け取ったと、警察に連絡したことがきっかけだった。

その後、さらに2つの家族からも同様のメッセージを受け取ったとの申し出があった。

スポーン被告は娘のチームメイトのソーシャルメディア・アカウントを使い、ディープフェイク画像を作成したとみられる。

捜査当局が嫌がらせのテキストメッセージを発信した電話番号を追跡したところ、電話販売業者に番号を販売するウェブサイトに行きついたという。

警察はその後、このデータをもとにIPアドレスを特定し、スポーン被告の自宅にたどりついた。

Victory Vipersのコーチ、マーク・マクテーグ氏は「Victory Vipersは常に家庭的環境を奨励しており、関係者の皆さまには申し訳なく思っている。我々のプログラムには非常に確立された方針、そして非常に厳しいいじめ防止方針が定められている」と述べた。

「昨年この出来事を覚知したあと、直ちに独自の内部調査を開始し、その時点での適切な措置を取った。今回の出来事はジムの外で起きたことだった」

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ディープフェイクを見抜く

近い将来、ディープフェイク技術を用いて作成された画像かどうか、容易に見抜けるようになるかもしれない。

米ニューヨーク州立大学バッファロー校の科学者たちは、人の目の光の反射を分析することで、画像が加工されているかどうかを識別できるツールを開発した。

「両方の目は同じものを見ているので、反射パターンは非常に似たものになるはずだ」と、筆頭著者のシーウェイ・リュ氏は述べた。

「これは私たちが人の顔を見たときに、通常は気がつかないことだ」

(英語記事 Mum 'used deepfake to frame cheerleading rivals'