2021年03月18日 11:59 公開

東アフリカ・タンザニアのジョン・マグフリ大統領が17日に亡くなった。61歳だった。ここ2週間、公の場に姿を見せておらず、健康不安がささやかれていた。

サミア・シュルシュ・ハッサン副大統領によると、マグフリ大統領は首都ダルエスサラームの病院で、心臓関連の合併症で亡くなった。

マグフリ大統領は2月27日以降、公の場に姿を見せていなかった。しかしカッシム・マジャリワ首相は先週、大統領は「健康で公務にまい進している」と語っていた。

これに対し、野党・民主進歩党のツンドゥ・リッス党首はBBCの取材に対し、マグフリ大統領がケニアで新型コロナウイルスの感染症COVID-19の治療を受けていると、関係筋から聞いていると述べていた。

マグフリ大統領はアフリカ諸国の中でも特に新型ウイルスの威力に懐疑的な首脳の1人で、祈りと薬草を蒸した蒸気でウイルスに対抗できると主張していた。

タンザニアは14日間の服喪に入り、半旗を掲げる。

同国の憲法では、ハッサン副大統領が大統領職を引き継ぎ、マグフリ氏の残りの任期を務める。

新型ウイルスに懐疑的

マグフリ大統領は昨年6月に、タンザニアでの「COVID-19撲滅」を宣言した。マスク着用をばかにし、検査に懐疑的で、周辺国の感染対策をからかう発言などがあった。

タンザニアは昨年5月以降、新型ウイルスの感染状況を公表しておらず、政府はワクチン購入を拒否している。

15日には警察が、大統領が体調を崩しているといううわさをソーシャルメディアで流したとして、4人を逮捕したと発表していた。

マジャリワ首相はその際、「大統領が病気だといううわさを流すことはヘイト(憎悪)だ」と話していた。

経済発展に貢献

マグフリ大統領は2015年10月の自身の誕生日に大統領に就任。昨年の大統領選でも圧勝したが、野党は不正があったと主張している。

大統領は任期中、汚職撲滅を掲げていたが、一方で反対派の弾圧や一部の自由を制限するなどし、批判を浴びていた。

それでも、マグフリ大統領がタンザニアの発展に貢献したという声は大きい。大規模なインフラ投資を行い、隣国との鉄道接続や高速道路の建設、ダルエスサラームの公共交通網の整備などを行った。

また、発電量を拡大し、輪番停電を減らした。

しかし多くのアナリストが、COVID-19対策が彼の業績に対する評価を決定付けるとみている。検査はほとんど行われず、ワクチン接種計画もないタンザニアは、世界的な新型ウイルス対策で孤立状態に置かれてしまっている。

(英語記事 Tanzania's president dies after Covid rumours