2021年03月19日 13:43 公開

米アラスカ州で18日、米中外相会談が開かれ、中国によるウイグル族の扱いや香港問題などについて、冒頭から厳しい応酬が続いた。両国の高官級協議はバイデン米政権になって初めて。

中国側は、アメリカが「中国を攻撃」するよう他国を扇動していると非難し、アメリカは中国が「最初からこれみよがしに大げさに振る舞うつもりでここへ来た」と反発した。

アメリカ側はアントニー・ブリンケン国務長官とジェイク・サリヴァン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)、中国側は王毅(ワン・イー)外相と楊潔篪(ヤン・チエチー)中国共産党中央政治局委員が出席した。

ブリンケン長官は冒頭から単刀直入に、「新疆や香港、台湾での中国の行動や、中国によるアメリカへのサイバー攻撃、我々の同盟国への経済的な威圧」などを取り上げるつもりだと表明。「この行動はいずれも、世界の安定維持につながる法規秩序を脅かすものだ」と批判した。

これに対して王外相は、アメリカ政府が圧倒的な軍事力と経済力によって諸外国を抑圧していると反論。「(アメリカは)いわゆる国家安全保障の概念をゆがめ、正常な貿易を阻害し、一部の国に中国を攻撃するよう扇動している」と非難した。

中国の楊中央政治局委員はアメリカこそ人権侵害が最悪の状態にあり、黒人が次々と殺されていると述べた。

これに対してサリヴァン米大統領補佐官は、アメリカは中国との対立を求めているわけではないものの、「我々は常に自分たちの原理原則のため、自国民のため、そして友人のために立ち上がる」と強調した。

各国メディアの記者団の前で行われたこの応酬は、1時間以上続いた。

後にアメリカの代表団は、協議開始時に双方が2分ずつ冒頭発言をすることで合意していた手続きに、中国代表団が違反したと批判した。

互いを激しく批判

米政府高官は、「中国代表団は最初から、これみよがしに大げさに振る舞うするつもりでここへ来た。内容よりも、人目を引く派手な演出や誇張を重視している」と述べた。この高官は、「外交使節がこうして大げさな言動をするのは多くの場合、自国民へのアピール」だが、両国の協議は予定通り継続すると話した。

中国側は後に国営メディアを通じて、予定されていた冒頭発言の時間制限などの決まりを破ったのは中国ではなくアメリカ側だと反論。「中国の内政や外交に、根拠のない攻撃」をアメリカが展開したと非難している。

中国国営メディアはその上で、「これまでの中国とアメリカの関係にあった、極めて困難な状態が持続してはならない」という楊氏の発言も伝えている。

BBCのバーバラ・プレット=アッシャー米国務省担当記者は、ブリンケン長官が米中関係を「21世紀最大の地政学的課題」だと位置づける中で、今回の外相協議はバイデン政権が米中関係にどう取り組んでいくかを示すうえでの最初のハードルだと説明する。

さらに中国については、トランプ前政権との間で最悪となった関係をいかに修復するか、方法を模索している状態だと、記者は指摘する。王外相は、中国には「建設的対話」の用意があると述べている。

(英語記事 US and China trade angry barbs at Alaska talks