2021年03月22日 12:36 公開

オーストラリア東部で「50年に1度の大雨」の豪雨が続いており、ニューサウスウェールズ州では洪水によって約1万8000人が避難した。

21日には、州都シドニー周辺や隣接するクイーンズランド州の南東部などで河川やダムがあふれた。

オーストラリアの気象庁によると、一部の地域では降雨量が1000ミリにまで達した。当局は、降雨は向こう1週間続く見込みだと述べ、住民に警戒を呼びかけている。

またスコット・モリソン首相は、避難を強いられた住民への経済支援を発表した。

今回、豪雨の被害が広がっている地域には、オーストラリアの全人口約2500万人の約3分の1が集中している。

ニューサウスウェールズ州のグラディス・ベレジクリアン首相は、「洪水の被害を受けた」地域は昨年の夏には山火事や干ばつに見舞われていたと話した。

「パンデミックの中、これほど立て続けに異常気象に見舞われたことなど、この州の歴史上なかった」

救急サービスはこれまでに少なくとも500件の救助活動を行ったという。

同州では中北部の沿岸部で1万5000人が、シドニーで3000人が、それぞれ洪水の影響で避難している。

氾濫した河川が道路や橋などを寸断しており、22日には州内の150の学校が休校となっている。

洪水地域では、家畜が流されたり、住宅の窓まで水が上がったりしている様子がソーシャルメディアに投稿された。

21日にはシドニー北部で、結婚式の当日に新居が洪水に流されてしまったカップルが話題になった。

シドニー近郊のニューカッスル空港は、滑走路が浸水したため閉鎖されている。

当局はさらに、地すべりや小規模の竜巻が発生していると発表した。

クイーンズランド州でも週末、州都ブリスベンやゴールドコーストで洪水が発生した。ただ、22日には天候は和らいでいる。

山火事から洪水へ

オーストラリア東部は昨年の夏、大規模な山火事や干ばつの被害にあったが、今年は同じ地域が大雨と洪水に見舞われている。

この地域では現在、大雨や熱帯性のサイクロンを発生させるラニーニャ現象が起きている。オーストラリア東部でラニーニャ現象が発生した場合、12~3月の降雨量が通常の2割増しになるという。

(英語記事 New South Wales evacuates 18,000 as floods worsen