2021年03月24日 14:37 公開

ドイツ政府は23日、新型コロナウイルス対策のロックダウンを3週間延長すると発表した。流行の第3波に対応するため、イースター(復活祭)の休暇期間もロックダウンを実施する。

アンゲラ・メルケル首相は地方自治体のリーダーとの会議後、ドイツは現在「非常に深刻な」状況にあると説明した。

ロックダウンに伴う制限は、イースター休暇の4月1~5日にさらに厳しくなる予定。ほとんどの店舗が営業停止となるほか、集会も制限される。

欧州ではここ数週間で新型ウイルスの流行が再燃している。一方で、ワクチン接種事業には遅れが生じている。

フランスでは、エマニュエル・マクロン大統領がワクチン接種拡大を呼びかけている。同国では、COVID-19が重症化して集中治療を受けている患者が増えている。マクロン大統領は入院患者の「爆発的増加」を警告した。

オランダもロックダウンを4月20日まで延長すると発表。ただし、1月から続けている夜間外出禁止は、3月31日から時間を短縮する。


こうした中、イギリスでは厳しいロックダウンと大規模なワクチン接種事業が奏功し、感染率が低下している。

スペインは昨年12月に始めた渡航者制限を緩和し、今月30日以降イギリスからの渡航者を受け入れると発表。しかしイギリスは現在、余暇での海外旅行を禁止しているため、スペイン観光業界の早急な回復は難しそうだ。

ドイツは最も厳しいロックダウンに

ドイツのメルケル首相は16州の首相らと会談後の記者会見で、「我々は新しいウイルスに直面している」と述べた。

ドイツでは現在、イギリスで特定された感染力の強い変異株が主流となっており、「新しいパンデミックがおきている」と説明した。

この変異株は感染力が強く、持続し、致死率も高い。メルケル首相は、ワクチン接種は時間との闘いだと付け加えた。

ドイツでは今月初め、各州首相らがロックダウンを徐々に緩和することで合意していたが、今回の決定により、ロックダウンは4月18日まで延長されることになった。

また、4月1~5日のイースター期間は、自宅から出ないことと、他人との接触を少なくするため、以下のことが求められている。

  • 対面での宗教儀式はキャンセル
  • 家族の集まりは2世帯までか、最大5人まで
  • 全ての店舗が営業停止。ただし、4月3日は食料品店のみ営業可能

ドイツのカトリック教会およびプロテスタント教会は、教会での式典が禁止されたことに遺憾の意を表明。ARDニュースによると、現在行われている他人と距離を取る施策で参列者の安全は確保されると主張している。

ドイツでは過去24時間で新たに4785人の感染が報告され、死者は250人に上っている。これは、政府が制限緩和の基準としている10万人当たり100人の感染率を上回っている。


フランスの対応は

フランスではワクチン接種事業が、ヨーロッパの他国に比べて進んでいない。これは英オックスフォード・アストラゼネカ製ワクチンの供給遅延や、このワクチンの安全性をめぐる混乱が原因の一部だという。

22日夜時点の報道では、過去24時間に新たに471人が集中治療室に入り、新規感染者は1万5792人に上っている。

マクロン大統領は、19日からワクチンの接種対象者を70~75歳の人々まで拡大したと発表。「ワクチン接種に週末も祝日もない」と、接種を急ぐよう呼びかけた。

フランスではこれまで、75歳以上の高齢者と、50~74歳の感染リスクの高い人々がワクチンの対象だった。4月下旬からは教師と、感染リスクの高い環境に置かれている社会的に重要な労働者も対象となる。同国は4月中旬までに1000万人、6月中旬までに3000万人に接種を完了する計画だ。

デンマークは「コロナ・パスポート」導入を模索

欧州各国で感染者が増える中、デンマークは制限の緩和計画を発表している。メッテ・フレデリクソン首相は、「我々は慎重にことを進めている。流行の第3波に見舞われている他国とは対照的に、さらに制限を緩和していく」と語った。

22日に発表された緩和策の中には、ワクチン接種完了者や過去にCOVID-19にかかった人、過去72時間に検査で陰性だった人などに発行する「コロナ・パスポート」も含まれている。

このパスポートは携帯電話でも書面でも取得でき、美容室やレストラン、映画館などへ行く際に提示するものになる予定。

(英語記事 Germany imposes Easter lockdown after Covid surge