2021年03月29日 13:12 公開

メキシコの保健省は28日、新型コロナウイルスによる死者数の見直しを行った。新たに発表された死者数は32万1000人と、これまでの発表から60%増加した。メキシコの死者数については、検査不足のため実際の人数より低く報告されているのではないかと指摘されていた。

これにより、メキシコはアメリカに次いで世界で2番目に新型ウイルスの犠牲者が多い国となった。

アンドレス・マヌエル・ロペスオブラドール大統領は、新型ウイルス対策で多方面から厳しく批判されている。

野党は、ロペスオブラドール大統領がパンデミックの深刻さを過小評価したことや、ワクチン接種事業の遅れなどを批判している。

保健省が発表した改訂版の報告によると、2021年第6週までの「COVID-19関連」の死者は29万4287人と、これまでの18万2301人から大幅に増えた。

これに2月末以降に報告された2万6772人の死者を合わせると、メキシコ全体の死者数は32万1000人を超える。

COVID-19による死者数は、アメリカの54万9000人が最も多く、これにブラジルの31万人が続いていた。今回の改訂でメキシコはブラジルよりも死者数が多くなったが、メキシコの人口は1億2600万人と、この2国に比べて非常に少ない。

メキシコでの死者については、検査不足のため実際の人数より低く報告されているのではないかと、専門家から指摘されていた。また、各州で集中治療の病床が足りず、多くの人が自宅で亡くなったとみられている。

改定された死者数は、死亡届をもとに判断。平年の死者数をもとにした予想死者数より多い、いわゆる「超過死亡」を再計算した。

メキシコのパンデミック対策を率いるウーゴ・ロペスガテル氏は先週、4月のイースター(復活祭)休暇を前に、メキシコに新たな流行の波が来る危険性があると警告していた。

ロペスオブラドール大統領は野党からパンデミックを過小評価していることや、公の場にマスクなしで現れることを非難されている。大統領自身もCOVID-19にかかり、回復している。

こうした中、メキシコではこれまでに610万回分のワクチンが使用された。

アメリカは先に、メキシコとカナダに英アストラゼネカ製ワクチン400万回分を送ると発表している。アメリカはまだアストラゼネカ製ワクチンを認可していないが、メキシコとカナダはすでに認可している。ホワイトハウスによると、うち250万回分がメキシコに送られる。

(英語記事 Mexico revises Covid death toll up by 60%