2021年04月02日 11:23 公開

ミャンマー国軍がクーデターで権力を握って以降、同国で少なくとも43人の子どもが国軍によって殺されたと、子どもの国際援助団体セーブ・ザ・チルドレンが推定している。

ミャンマーでは市民らによる国軍への抗議行動が続いており、国軍は銃を使用するなどして弾圧を強めている。

セーブ・ザ・チルドレンは、弾圧によるこれまでの死者の最年少は6歳の子どもだとし、ミャンマーの現状を「悪夢のような状況」だと表現した。

国内監視団体は、クーデター発生以降の市民側の死者は536人に上るとしている。

先月27日には1日の死者が100人を超え、これまでで最悪となった。

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アウンサンスーチー氏を新たに訴追

そうした中、国軍に拘束されたアウンサンスーチー国家顧問が、国の機密情報に関する法律に違反した罪で起訴された。

アウンサンスーチー氏は先週、同僚ら4人と共に起訴されたが、罪状は1日、明らかになった。最大14年の禁錮刑が科される可能性がある。

同氏はすでに、無線機の不法所持や、昨年の選挙戦における新型コロナウイルス関連規制の違反、「恐怖と懸念」を与える情報を発した罪に問われている。

同氏の弁護士ミンミンソウ氏は1日、アウンサンスーチー氏が国内の状況をどこまで把握しているのか不明だと、ロイター通信に話した。また、同氏は「健康だと思える」とした。

命を奪われる子どもたち

市民に多数の死者が出ている状況をめぐっては、国軍が路上で無差別に人々を襲っており、住民を自宅で殺すこともあるとの目撃談が出ている。

第2の都市マンダレーで3月下旬に死亡したキンミオチットちゃん(6)の家族は、警察の家宅捜索の際、キンミオチットちゃんが父親に駆け寄ろうとしたところを警官に撃ち殺されたとBBCに話した。

キンミオチットちゃんの姉(25)は、「警察がドアを蹴り破った」、「ドアが開き、警察が父に、家の中にほかに誰かいるのか聞いた」と説明。

誰もいないと父親が答えると、警察はうそだと責め、家の中の捜索を始めたという。

そのとき、キンミオチットちゃんが父親に向かって駆け出し、「警察は妹を撃った」と、姉はBBCに話した。

路上で遊んでいたところを

死者には14歳の少年も含まれている。この少年はマンダレーの自宅の中か近くにいたところを銃撃されたとみられている。

最大都市ヤンゴンでは、路上で遊んでいた13歳の子どもが銃弾を受けて亡くなっている。

セーブ・ザ・チルドレンは、けがを負った子どもも相当数に上っているとみられると警告している。一例として、1歳の赤ちゃんの目にゴム弾が命中したと報じられていることを挙げた。

同団体はまた、暴力によって子どもたちが恐怖や悲しみ、ストレスを感じ、精神衛生に悪影響が及んでいるとの声明を出した。

「子どもたちは暴力と恐怖を目の当たりにしている」、「ミャンマーはもはや子どもたちにとって安全な場所でないことは明らかだ」。

多数の死者が出ると警告

国連のミャンマー特使は、国軍による弾圧が激しさを増していることを受け、近いうちに多数の死者が出る危険性があると警告した。

国軍とタイ国境地域の少数民族の武装勢力は現在、戦闘状態にある。

こうした状況から、国連は職員に、ミャンマーからの出国を指示した。同様の指示はすでに他国の当局や機関も出している。国連は、職員の一部はミャンマーに残るとしている。

ミャンマー国軍に対しては、欧米などが制裁を発動している。

イギリスは1日、ミャンマー国軍に資金を提供している複合企業ミャンマー・エコノミック・コーポレーション(MEC)に対し、さらなる制裁措置を取ると発表した。

ドミニク・ラーブ英外相は「ミャンマー国軍は、子どもを含む罪のない人々を無差別に殺害し、悪質さを増している」、「イギリスの今回の措置は、国軍の重要資金源を標的にしたもので、人権侵害に対してさらに圧力を強めるものだ」とした。

ミャンマーでは、アウンサンスーチー氏がクーデターで指導者の地位から追放されて以降、国軍のミンアウンフライン総司令官が実権を握っている。

(英語記事 'More than 40 children killed' in Myanmar unrest