野党共闘に向け「"産みの苦しみ"という状況」

―みなさんが掲げている「野党共闘」は今、お寒い限りです。野党第一党の民主党と、第二党の維新の党はお家騒動で選挙協力のお話は二の次です。党の代表に対して、私やフリージャーナリストが出入り禁止になるのも覚悟で嫌な質問をしていますが、脳天気と言っていいほど危機感はありません。

 みなさんの力で新たな野党再編を促すとか、有能な政治家を見つけて、新しい党を立ち上げるよう、お尻を叩くとかしないと、新しい政治勢力の結成は望めそうにありません。それについての考えはどうでしょうか。

諏訪原氏:メインにやっていくことは、野党が協力しないと選挙で勝てないし、勝てないと改憲も視野に入ってくる、という選挙協力の意味を、民主や維新だけでなく、きちっと社会に対して訴えかけていく。そうすることで政治家の方をコントロールするイメージを考えています。ですから、私たちの方で再編や今後のデザインを描くことはしません。

千葉氏:僕たちはそれほど楽観的に捉えてはいません。単純な野党協力をしたところ勝てるということではなく、今どういう状況で動いているのか、メディアに出てくる以外のところも正確に状況を追いつつ、このような提案をさせていただいています。

 民主、維新の内部でごたごたが起こっているということですが、今僕たちが提唱している結集というのは前例の無いことですし、今まで無い規模の選挙協力ですので、その中で"産みの苦しみ"という状況が起こっているのではないのかなと思います。ある種ポジティブにも捉えています。

政治的発言をすることに対する忌避感が根強い


―みなさんが運動を始められて、取り上げてくれるメディアもある一方で、弾も飛んできていると思います。運動を行ったからこそ見えてきた日本社会の現状は、どういうものでしょうか。

本間氏:やはり、政治的な何かを発言をすることに対する忌避感がまだ根強くあると思いました。あた、TwitterやSNSで発言すると誹謗中傷が飛んでくる現状もあります。僕たちは安保法制に反対という立場から発言してきましたが、賛成派の方の発言の中には、根拠の無い嫌がらせや誹謗中傷もあり、対話自体が難しくなっているということを考えさせられました。

 民主主義社会というのは、異なる意見や立場の人が一緒に生きていく社会だと思っています。そのためにひとりひとりが思ったことをたやすく言える、話せる風潮や文化を作っていかなければならないと思っています。

SEALDsは参院選で解散、というのが妥当


―運動体としては"Students Emergency Action for Liberal Democracy - s"ということで学生主体ですが、卒後後はどういうことになるのか。高校生も参加できるのか、どういうあり方を考えているのか。奥田(愛基)さんは今日来ていないけど、もう卒業したのかな?(笑)

芝田氏:奥田は今日学校に行っております(笑)。

 SEALDsは来年で解散しようと思っております。理由としては、みんなが卒業するということもありますが、「緊急アクション」として立ち上がったので、一旦解散して、その後は個人でやりたいひとがまた団体を作ったりすれば良いのかなと思っています。(質問者から「残念だなあ」の声。)

諏訪原氏:やっぱり民主主義や立憲主義を取り戻すという話は緊急のものなので、そういう意味でも参院選で終わるのは妥当だと思うんですね。その後は衆院選で、この国の舵取りを誰に任せるかと、いう話になってきますから、ネガティブな事だけを言っていてもダメなわけで、どういう方向性を目指すのか、いろんな人交えて話をしていかないといけないと思います。そのためにはエマージェンーなものとは別に根付いて行かないといけないと思うので、SEALDsは参院選で解散、というのが妥当なんじゃないかと考えています。

日本共産党の「国民連合政府」のような構想は必要


―日本共産党との協力、連立政権を作るということに、野党の中でも保守系議員などは慎重ですし、保守的なサポーターが自民党に逃げてしまうかもしれません。どうやって乗り越えていけると思いますか。

諏訪原氏:やはり共産党が言っている「国民連合政府」のような構想は必要だと思っています。安保法制の話で言えば、閣議決定のところまで巻き戻すことを視野に入れないといけません。そうすると"政権"ということを意識せざるを得ません。ですから、必ずしも共産党が提案している形なくてはならないとは思いませんが、それに類するものが必要だと考えています。

 ただ事実、世間で「共産党アレルギー」と呼ばれているものもあります。そのような拒否感があるのであれば、民主党、維新の党などが、国民にきちんと意見を聞いた上で、自分たちのやり方を示していけばいいと思います。政党間で話していってもいいと思いますし、国民を巻き込んで、どういう野党共闘がベストなのか模索していければいいと思います。私たちもそこに入れればいいと思います。

―選挙への取り組みも「学者の会」と連携されるのでしょうか。あるいはもうちょっと広げて、「ママの会」などとも連携して、「安倍政権打倒選挙対策本部」のようなものを立ち上げるのでしょうか。また、選挙戦が近づけば、街頭演説活動などにも積極的に参加されるのでしょうか。

千葉氏:今回「学者の会」や「ママの会」は、安保法案反対の一点で集まっておられますから、次の参院選で何か運動することについては、様々な意見の違いが実際にはあると思っています。しかし、いろんな方たちと協力できるとはないかと、これからお声がけしていけたらと思っています。

 実際に応援演説などをするかということについては、どの党ということではなく、個々の候補の方とお話をさせていただいた上で、具体的に何をしていくか検討していきたいと思っています。