技術者のモチベーション維持がカギ

 最後に分類3であるが、これはどのような場合に起こり得るのか。企業側の事業縮小や撤退、それに伴う研究開発の中止などによって技術者が居場所を失い、他企業へ移籍するのが典型的なケースである。あるいは、事業戦略や技術戦略の不透明さから技術者のモチベーションが低下して移籍することもある。自発的に移籍することもあるだろうし、スカウトによって移籍する場合もある。

図3 人材流出と技術流出リスクと対応
図3 人材流出と技術流出リスクと対応

 ただし、このような行動を起こす人物像は、分類1とは全く異なり、特許やノウハウを保有し、豊富なキャリアを持つなど技術力が高い人材が中心となる。この場合の固有な対処法としては、図3に示すように、技術者の処遇、技術者の居場所がなくならない企業経営、技術者のモチベーションが下がらない技術経営であり、人材の管理と活用が重要になる。知財に対する報奨システムもその1つである。