12月8日、「戦後70年 紅白特別企画」でMISIAの出演が決定した。えっ?なんでMISIAなの?と正直思った。なぜならば、戦後70年とMISIAがイメージとして結びつかなかったからだ。今年8月、NHKの戦後70年特集番組「いのちのうた」にMISIAが出演したことがきっかけらしいが、この番組を見ていない人にとっては「?」と言うしかない。戦後70年というならば、今年「平和元年」というアルバムをリリースした元ちとせを私は推めたい。ベトナム戦争真っ最中の1967年にピート・シーガーが発表した「腰まで泥まみれ」など、12編で反戦を願う「平和の歌」を取り上げた元ちとせの方がリアリティーがある。ちなみにこのアルバム「平和元年」は今年の日本レコード大賞企画賞を受賞している。なぜ元ちとせではなくてMISIAなのか? 私には「?」である。

 12月12日、紅白のトリが決定。紅組は松田聖子、白組は近藤真彦。本当かな?と思った。紅白のトリと言えば、その年を代表する歌を、それにふさわしい歌手が歌うということが「大義」でしょう。ところが、2人にとって今年めだった活躍やヒット曲があったかというと、残念ながらない。2人共に35周年ということだが、そんなことは一般の人たちには関係ないことだ。その意味では、学芸会の乗りもいいところだ。紅白はいつから学芸会というお遊びになってしまったのか? 聖子、マッチ、2人が紅白トリに選ばれた「大義」を私は知りたい。だから、これまた「?」である。

 12月21日、紅白曲目決定。と同時に大トリは松田聖子と決定。このニュースを聞いて、私は今年の紅白は終わった、と思った。石川さゆり「津軽海峡・冬景色」、伍代夏子「東京五輪音頭」、髙橋真梨子「五番街のマリーへ2015」、松田聖子「赤いスイートピー」、和田アキ子「笑って許して」、五木ひろし「千曲川」、郷ひろみ「2億4千万の瞳―エキゾチック・ジャパン」、細川たかし「心のこり」、美輪明宏「ヨイトマケの唄」、森進一「おふくろさん」など、この選曲はどうひいき目に見ても「懐かしのメロディー」でしかない。紅白はいつから懐メロ番組になってしまったのか? その証拠に、白組トリの近藤真彦は1981年にヒットした「ギンギラギンにさりげなく」、紅組トリで大トリの松田聖子は1982年の大ヒット曲「赤いスイートピー」を歌うとか。共に30数年も前のヒット曲。紅白の両トリが30数年前の歌を歌って終わる紅白っていったい何?と思うのは私だけではないだろう。

 結論。「?」だらけの紅白歌合戦は既に死んだも同然である。