共産党は西欧民主主義の政党に一新せよ


 共産党については、もちろん、ヨーロッパの共産党のように西欧民主主義の政党として生まれ変わる可能性はあるし、そうすべきである。ただ、そのためには、党名も変えるべきだし、宮本・不破時代への反省を明らかにするのが大前提であろう。

 また、自民党や民主党の政府の政策への批判は明快だが、もし、共産党が政権をとったらどんな国にしたいのかよく分からない。かつてのソ連のような国なのか、あるいは、キューバあたりがモデルなのだろうか。

 しばしば、フランスではミッテラン政権に共産党が参加したことがあるのだから、同じではないかという人がいる。しかし、フランスではレジスタンスの過程で、共産党は主力として参加し大活躍した。そして、解放直後の第一次ドゴール政権にも参加した。

 そういう経過もあってのことだ。それに、国防や外交については関与させないことになっていたとはいえ、そもそも、もともと反日的な日本の共産党と違って三色旗のもとでレジスタンスの主力として戦ったフランス共産党の愛国心に疑問はない。

 ちなみに、フランスで保守政権が徴兵制を廃止したとき、共産党は社会党ともに反対している。ヨーロッパでは左派は徴兵制が民主的で公平だと支持するのが普通だ。徴兵制がいいとは思わないが、国防を真面目に考えない日本の左翼とは大違いである。

 選挙協力については、選挙区調整までは、ぎりぎり容認範囲であるが、いまなお西欧的な民主主義の範疇に入らないままの現在の共産党では、それ以上に共闘に踏み込むのは筋が通らない。それをやってしまったら、万が一、政権をとっても、先進民主主護国として非常識な左寄り過ぎる政策をとって短命で終わるしかあるまい。

  いずれにせよ、いまの日本の政治地図が保守と極左に二分化されて、リベラルとか穏健左派といえる政治家がほとんどいないというのは、まことに不思議でよろしくないと思う。
※日本の自称リベラルの非常識さについては当欄の「悪辣なテレビショッピングと化した古舘伊知郎と『報道ステーション』」や夕刊フジの連載を元にした拙著「誤解だらけの平和国家・日本」(イースト新書)で詳しく論じています。