すると委員からこういう質問が出ました。「私たちが国際メディアで知っていたのとは異なり、慰安婦は日本軍の強制的売春ではないという意見がありました。それはどのような証拠、調査に基づいているのでしょうか?」 これが、前述の委員会から日本政府ヘの質問「『強制的連行を示す証拠はなかった』にコメントを求める」に繋がったのです。

 そして2016年2月に行われる委員会の日本審査会に向けて、友好団体と協力して「慰安婦=性奴隷」を否定する8つのNGO意見レポートを事前に提出しました。性奴隷否定側のレポートがこれだけ多く出されたのは初めてのことです。また、慰安婦問題についての事実関係の資料を纏めた英文冊子も準備しました。

 国連欧州本部では2月15日に委員会のNGO発言会議、16日に日本審査会が行われました。発言会議では、私たちを含めた3つのNGOが性奴隷を否定する側として発言しました。審査会では、日本政府代表団の杉山外務審議官が、強制連行説は「捏造」であること、20万人は朝日新聞が挺身隊と混同したことなど、国連の場で初めて事実関係をもって口頭で反論しました。私たちが提出した意見レポートや会議での発言、委員に直接手渡した資料、冊子等が日本政府の発言をサポートする形になったはずです。

 一方、この会議にも日本から左派NGOが100名近く参加していました。その多くは女性で、アイヌ民族衣装やチマチョゴリ姿も見られ、熱心に委員に話しかけ、記念撮影し、活発にロビー活動をしていました。そこでは、私たち性奴隷否定派は少数派なのです。

 委員会終了後の3月7日、「最終見解」が発表されました。杉山外務審議官の発言や私たちNGOからの情報を全く無視し、菅官房長官が翌日の記者会見で「極めて遺憾であり、受け入れられないもの」と表現したように全く酷い内容でした。

 最終見解は、慰安婦問題の他にも様々な女性問題を取り上げていますが、日本の国柄・伝統・文化、社会・法制度、教育を変えようとするもので、マイノリティーとしてアイヌ・部落・在日を特別扱いする内容です。すべて日本の左派NGOが委員会に持ち込んだ人権侵害と称する告げ口のようなもの。委員はその告げ口をもっともらしく権威付けて日本政府に勧告するのが仕事なのです。

 国連の人権委員会というところが如何に信頼、信用できないところか。偽善的で、傲慢で、偏向しているその実態が曝されることとなりました。少し前まで、誰も知らなかった「女子差別撤廃委員会」が今回これだけ注目されたのは国連信仰の日本人に目を覚ましてもらう、良い機会だと思っています。

 2月15日のNGO発言会議で「慰安婦=性奴隷」側の発言をした韓国人の男性がいました。そもそも女子差別撤廃の日本審査会議で韓国の男性が慰安婦問題について発言すること自体、変なことです。彼は「民主社会のための弁護士団(MINBYUN)」という韓国の親北朝鮮系のNGOに所属する弁護士でした。この弁護士と行動を共にしていたのが、日本の慰安婦支援団体「女たちの戦争と平和資料館(WAM)」です。WAMは「韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)」とも関係があり、3月末に日韓合意反対運動でワシントンを訪れる挺対協と現地で合流するとの情報もあります。

 日本の慰安婦支援団体は国内においてはもう支持されないでしょう。しかし、韓国の弁護士団体や挺対協と連携し、中華系団体の支援も受けて、これからは海外で「慰安婦=性奴隷」プロパガンダ拡散の運動に力を注いでいくと思われます。

 日本政府が慰安婦問題でしっかりと反論を始めた今、これからが日本の名誉回復の時。国連対策を含めて私たち民間もますます対外発信を強化すべきと確信します。