吸収合併方式とは?


 1996年、当時自民党と社会党とともに連立内閣に加わっていた新党さきがけの鳩山由紀夫氏と菅直人氏を中心に結成されたのが民主党でした。結党から15年間で目標を達成して解散すると標榜していました。

 当時の最大野党は94年に作られた新進党。前年に自民党を飛び出した新生党に加えて民社党や日本新党、公明党の一部などが合同して誕生しました。天下分け目の96年総選挙で政権奪取を試みるも敗北。その後はゴタゴタ続きで97年、小沢一郎党首が分党を決めて旧党派別にバラバラとなりました。そのうちのいくつかと他の野党も含めて98年に合流したのが今に続く民主党です。あくまでも存続するのは民主党で、政党名も変えず、他党は解散して加わりました。「98年方式」とはこれです。

 メリットとしては、仮に野党第1党である現在の民主党が国民の支持を与党に次いで受けているとすれば、存続したまま大きくなれる点です。デメリットの多くは吸収される側にあります。

 2000年、国会法が改正されて比例選出の国会議員が他党へ移籍するのを原則禁止としました。新進党弱体化のため自民党が新進党比例選出議員などを引き入れて過半数を回復した事例がありました。衆議院の比例代表区は政党名を、参議院は政党名か候補者名を書きます。いずれも政党の得票とみなされてドント式という方法で議席が割り振られます。政党への支持で当選した者が他党に流れるのはおかしいという理由での改正でした。

 例外的に認められるのは新党への参加か合併しかありません。ところが維新の党には旧みんなの党の比例候補であった5人の参議院議員がいます。みんなは解散しており、維新の党は新党なので合流できましたが、今度は既存政党への吸収ですから加われません。

 また法律上は解散したら残余の政党交付金を国庫に返納しなければなりません。ただしこれには抜け道があるので後述します。

 政党名は民主党のままでいいのかという点も議論になるでしょう。