新党結成の場合は


 民主党も含めてすべてがいったん解散して新党を作る方式です。最大のメリットは国会法の縛りなく希望する議員全員が加われるという点です。

 デメリットは主に民主党側から聞こえてきます。まずはメンツの問題。現在の維新の党は「おおさか維新の会」と分裂してしまっていて所属国会議員は26人。対して民主党は129人。規模がこれほど違うのに対等に解散する必要はないとか、一度は政権まで担った「民主党」というネームバリューがいまだあると信じている者には耐えがたいという声です。
2009年の政権交代後、民主党の幹事長に就任した小沢一郎氏と鳩山由紀夫首相(2009年9月15日)(ロイターアフロ)
2009年の政権交代後、民主党の幹事長に就任した小沢一郎氏と鳩山由紀夫首相(2009年9月15日)(ロイター/アフロ)
 一方で、もはや「民主党」という名前自体がいわば“インケツ”で往事の輝きを取り戻すどころか衰退すると考える者にとっては、解散による新党結成の方が有権者の心に響くととらえているもようで党内も一枚岩ではありません。

 解散となると民主党がため込んできた政党交付金約200億円をどうするのだ、という問題も出てくるでしょう。先ほど抜け穴があると記しました。政党交付金が支払われるようになった1995年以来、解散した政党のほとんどが国庫に返還していません。「基金」として積み立てたお金を所属議員個人の政治団体へ寄付の形で移して残金ゼロとし返還しなかったケースが多々あります。

 しかし民主党の場合は金額がケタ違いに大きく、これを所属議員で山分けしたら「税金である交付金を何だと思っているのか」とのっけから批判の矢にさらされかねません。潔く返納できるかがカギになってきそうです。

他の方式はあるのか?


 吸収合併も、解党しての新党結成もしないで選挙を戦う方法はなくもありません。1つは野党統一候補を立てて主要政党が候補者調整をし、次の参議院選挙の勝敗を分ける32ある選挙区1人区(改選数1議席)で与党と一騎打ちする方法です。

 1989年、当時の二大労働組合中央組織であった日本労働組合総評議会と全日本労働総同盟らが大同団結して日本労働組合総連合会(連合)を結成し、同年の参議院選挙に連合を支持母体とする政党「連合の会」から主に1人区に立候補させ主要野党が応援する形で10人が当選しました。そうしたやり方です。

 もう1つは野党統一名簿を作る方法で政党「生活の党と山本太郎となかまたち」の小沢一郎代表が提唱しています。党はそのままで比例代表(全国)の名簿を例えば「オリーブの木」という政党として届け出て主要野党が1つの名簿で勝負するというのです。イタリアに先例があります。