野党再編の今後の展望は?


 与党の自民・公明両党は多少ギクシャクしても、これまで通り選挙協力をしてくるはずです。現在のまま野党がバラバラでは、来年の参議院選挙で選挙区・比例代表のどちらも勝ち目がないのは明白。だから何らかの協力をしないとじり貧になり、共産党だけが躍進するという近年の傾向が反映されるだけでしょう。共産党の躍進も全体の議員数からみれば微々たるものですし。

 野党側からすれば、「だから何かしなくてはいけない」という点で危機感は共有されているはずです。単なる候補者調整で勝ち目がないのも2014年総選挙で体験済み。団結してバラバラ感をぬぐい去って、野党の本気を有権者に示せるかどうかが重要です。

 そのためには、やはり民主党がどう動くのかにかかってきます。途方もない反転攻勢の秘策でもない限り、単独で大勝ちする可能性は限りなく低いはず。今回の野党結集の機運は共産党が「国民連合政府」構想を打ち出したのが始まりでした。

 自公選挙協力は主に選挙区で自民を応援する代わりに、比例では公明に力を貸せというバーターであるのに対して、「国民連合政府」構想は、衆議院の小選挙区ごとに約2万あるとされる共産票をくれてやるという気前のいい話です。民主党内からは「共産に乗れば保守層が逃げていってマイナスだ」「党の基本方針が違いすぎる」と敬遠する気配が濃厚ななか、一部には「もう十分に保守層は逃げてしまった」と投げやりな受け止め方もあります。共産の顔など見たくもないという拒否感が根強い半面で、では安倍首相の顔は見つづけてもいいのかというジレンマもあるようです。

 現実的に共産との相乗りは難しいにしても、少なくとも民主が目に見える形で選挙態勢を組まなければ負けるのは必至です。端的にいえばエイヤッと解党して他の群小野党も飲み込んだ新党を結成し、かっこいい新党名を付けて政党交付金は潔く全額返納するぐらいやらないと有権者の判断を大きく変えさせるのは難しいでしょう。

ばんどう・たろう 毎日新聞記者などを経て現在、早稲田塾論文科講師、日本ニュース時事能力検定協会監事、十文字学園女子大学非常勤講師を務める。著書に『マスコミの秘密』『時事問題の裏技』『ニュースの歴史学』など。【早稲田塾公式サイト】