私は、2014年7月、舛添氏が就任間もない時期に韓国を訪れたときの発言や振る舞いをどうしても思い出してしまう。当ブログでも書いたが、舛添知事はこの時、朴槿惠大統領と青瓦台で会い、まるで朝貢外交でやってきた使節のようにぺこぺこと頭を下げている。

 その舛添氏の姿は韓国国民の溜飲を大いに下げさせ、セウォル号事件での窮地がつづいていた朴大統領にとって大きな“支援”となった。

 そして、会談で舛添氏は、朴大統領から次のような“お言葉”を頂戴している。「一部政治家の言動で両国関係に難しさが出ているが、正しい歴史認識を共有しつつ、関係を安定的に発展できるよう努力をお願いする」「慰安婦問題は両国関係だけではなく、普遍的な人権に対する問題。真摯な努力で解決できる」と。

 この「正しい歴史認識」と「慰安婦問題」について、舛添氏がどんな返答をしたのか、当時、報道はなかった。しかし、彼がこの時、ソウル大学でおこなった講演での発言を見れば、容易に想像がつく。

 「90%以上の東京都民は韓国が好きなのに、一部がヘイトスピーチをして全体を悪くしているのです」――舛添氏は“事実”とは全く異なるそんな発言をしたのである。

 世界各地で慰安婦像を建て、さまざまな議会で日本非難の決議をおこない、日本を貶める行動を世界中で展開している韓国に、のこのこと出かけて行き、あちこちで愛想を振りまいてきたのだ。

 都民の「誰」が、こんなことを都知事に望んでいるのだろうか。私は不思議でならない。報道によれば、舛添氏の就任以来の海外出張費は、すでに「3億3千万円」にも及んでいるという。

 都民の税金は、こうして喫緊の課題ではなく、知事の「都市外交」に消えている。私は、外交とは国の専管事項なので、なぜ自治体の長が、相手国に誤解を与えるような二元外交をおこなえるのか、これまた不思議でならない。

 誰か、舛添氏の“暴走”を止める人はいないのだろうか。都民を守るために都議会の“解散覚悟”で都知事の不信任決議に向けて動き出す政党や都議はいないのだろうか。

 いずれにせよ、「2018年都知事選」で、舛添氏の「再選」を阻むために、多くの政治勢力が結集することが強く求められる。少なくとも、私は「都民」より「外国」の利益をはかりたい知事だけは、ご免蒙りたい。

(2016年3月19日「門田隆将オフィシャルサイト」より転載)