今回は、CEDAWの質問書に対する日本政府の回答と、ジュネーブにおける発言について報告します。

 CEDAWは、女性問題の現状や解決への取り組みについて各国政府から報告を受け、その内容を検討する会合を、ジュネーブの国連欧州本部で定期的に開催しています。慰安婦問題についての日本政府の回答は、他の報告とともにCEDAW第63回セッションで検討されました。

画像はイメージです
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 日本の検討会前日の2月15日、ワーキングミーティングが開かれました。NGOが、すでに提出されている政府の報告についての質問を、CEDAWの委員に提起し、報告する場です。委員はこれをもとに検討会で政府側からの聞き取りを行います。慰安婦問題のCEDAW質問書への日本政府の回答も、この政府報告の中に盛り込まれています。

 私となでしこアクションの山本さんは、このワーキングミーティングでそれぞれ1分間の発言時間を与えられました。日本からは8団体が参加していて、規模の大きい団体の発言者には4~5分間が与えられました。会場には多くの日本人が詰めかけ、入りきれない人もいました。

 私は次の通り発言しました。「日本政府は『政府が発見した資料の中には、軍や官憲によるいわゆる《強制連行》は確認できなかった』と(CEDAWの質問書に)回答しました。

 一方、クマラスワミ報告には『20万の韓国女性が強制的に性奴隷にされた』と書いてあります。よって、委員会は日本政府に、この明らかな矛盾について明確にするように質問してください」

 山本代表は「2014年の自由権規約委員会111セッションで、日本政府は『(慰安婦は)性奴隷との表現は不適切』と表明しました。よって、委員会は、戦時中に日本軍・政府が韓国の若い女性を性奴隷化したかどうか明確にするよう、日本政府に質問してください。第2に昨年、日韓合意で、日本は『心からのお詫び』を表明しました。よって委員会は『お詫び』の意味、つまり『当時の軍の関与』とは正確に何であったのかを日本政府に確認してください」と発言しました。

 日本政府が我々の質問に答え、この問題の真実をしっかりと訴えるかどうか。期待が高まりました。

 そして検討会当日。日本政府からは6省庁(外務省、内閣府、法務省、厚生労働省、文部科学省、警察庁)が出席していました。冒頭、政府代表団長の杉山晋輔外務審議官が報告の概要を説明しました。この中で慰安婦問題は「日本は女子差別撤廃条約に、1985年に締結した。従って、85年以前に起こっている慰安婦問題を取り上げることは適切ではない」と短く触れただけでした。