今回の地震では、まだ余震が続いています。この状況の中で、一番守られるべきなのは被災者の方々であり、失われた命の周囲にいたご遺族の方々のお気持ちです。彼らを傷つけるような放送…または傷つけてしまう可能性のわずかでもある放送は、私は地上波では取りやめて、いったん先に送るべきだろうと考えます。テレビ局はあまりに強い力と影響力がありますから、出来る限り「優しく」「思いやりを持って」放送にあたるべきでしょう。

 なので、単にゲラゲラ笑いながら、人を馬鹿にして笑いものにしたり、おフザケをするだけの放送も果たして…どうなのかなぁ…と考えてしまいます。

 しかし、同時にテレビには、二つの大きな力があることを忘れてはいけません。一つは「情報を多くの方々に届ける力」。もう一つは「バラエティー番組などで多くの方々を笑顔にする力」。

 ニュース番組や情報番組の多くのスタッフは、現在現地に飛んで必死に情報収集に当たっていることでしょう。どうか、日本全国に多くの情報が届けられるように、今まで通り頑張ってほしいと思います。

 と、同時に、バラエティー番組やドラマなど、「娯楽的要素」の強いテレビ番組も、今こそ必要とされるべき時です。今は多くの方々が癒しや笑顔を求めています。24時間、報道番組に付き合う必要もありません。人間である以上、気分転換はとても必要な行為です。

 私のレギュラー出演している上沼恵美子さんと高田純次さんが司会を務める「クギズケ!」という番組も、今日のお昼に「通常放送」をいたしました。

 司会の上沼恵美子さんが、「とっても本当はやりにくいんですよ?でも、笑顔も必要でしょうから、私たちはいつも通りにやろうと思っています」と番組冒頭で宣言。私たち、専門家チームも遠慮せずに、いつも通りの放送を心掛けました。

 毎週、13%~16%という大変な視聴率を誇る同番組ですが、今週も多くの笑いと笑顔を届けることができたことでしょう。私もその一員に加わっていられることに誇りを感じます。もちろん、同放送に対して何らかのクレームが来た、苦情が来た、などという情報は今のところ、全くありません。これからも来ないでしょう。

 地震報道が一段落したら「ノイジーマイノリティ」について、当コラムでも少し記そうと考えていますが「苦情」や「クレーム」は時としてとても役に立ち、自分を裸の王様にせずにすむ素晴らしい助言者となりえます。

 しかし「ノイジーマイノリティ」の声は「ただのイチャモン」であるために「無視しなければ逆にダメージとなってしまう」可能性が生じます。

 え?あんな連中の言ってること、真に受けるくらいバカなんだ?

と受け止められてしまうんですね。昔、ウーマンリブ活動が盛んだったときに「過剰な男女平等」が謳われ、海外のある国では「女性用の立ちション便器」が登場して世界の失笑を買ったことがあったそうですが、聞くべき苦情と「ただのイチャモン」は別です。

 今回のように大災害が起きたときも同じように、冷静に「正確な判断」が求められます。本当に災害現場を慮って、入れてきているクレームなのか? それとも「災害現場を心配している自分が大好きで酔っているだけのノイジーマイノリティ」なのか?

 CMの自主規制も同じです。私は、現在行われている過剰なCMの自主規制の大半がカッコ悪くてしょうがないと感じています。その大半は「別にそのCMによって被災者の方々が傷つくとは思えないCM」のはずだからです。そうやって「考えなしに」自主規制しているポーズだけを取っていると、あぁ、あの企業ってこういう時にカッコだけつけて「乗っかる」バカな企業なんだな~とバレてしまいます。「同情をしているフリ」をしているだけってのがネット社会ではバレてしまうんですね。

 もともと、自社の製品が多くの方々のために役に立ち、多くの方々を幸せにしているんだ、と自信を持っていれば、現在の状況でCMの自主規制が行われることは「不自然」な状況でしかありません。企業の皆さんも、あまり表面上だけの「ポーズ」は控えられた方がいいような気がします。

 現在の状況では、多く言われている通りで、素人が勝手に物資を届けても、ボランティアと称して押し寄せても邪魔なだけでしょう。私はふるさと納税を含む3か所ほどの機関に心ばかりの寄付をさせていただきました。結局、お金が一番、汎用性が効くだろうと判断したためです。

 心配し、何かできることを考えることは大切ですが、出来ないことを見極めることも大切です。被災された多くの方に、一刻も早い安心が戻ることを願います。