百歩譲って、仮に自らの意思ではなく民間業者や末端官吏が強制的に朝鮮半島から連れてきていたのだとしても、この資料を読む限りは何度も戻るチャンスがあったわけで、そのことを棚に上げて哀れな被害者を演じ続けることは自らを貶めることに他なりません。彼らには哀れな被害者ではなく他国で立身出世した人間として「自分たちは、己の意思で力の限り異国で頑張ったのだ」と誇りをもっていただきたいものです。日本政府も、昔、朝鮮半島から日本に来た人たちに対して日本に責任があるから特別な永住許可を与えているというふうに誤解されないよう、それ以外の国からの出身者との間に差をつけるのは、そろそろ止めるべきではないでしょうか。

 ちなみに韓国は自称先進国であるにもかかわらず非常に移民希望者の多い国です。韓国紙の世界日報によれば、今年1月に民間業者が成人男女約1600人を対象に「移民希望のアンケートを取ったところ約8割が「可能であるならば行きたい」と答えているそうで、実際、平成26年に韓国国籍を放棄した人(移民の数ではない)は約1万8000人、海外への移住者総数は2012年時点で約700万人(永住者約440万人)です。

 これに対して日本は同じ年の国籍離脱者数は約1500人、同じく海外移住者総数は120万人(永住者約40万人)で、韓国(約5000万人)と日本(約1億3000万人)の人口比を勘案すれば、いかに韓国人が自国から他国に移住しているのかということが良くわかるかと思います。つまり、このような問題を考えるにあたり、彼らが他国に移り住むという感覚が我々日本人と違うことを割り引いて考えなければいけないということで、韓国人の海外移住者が多いのは様々な理由があり何が原因かは断定できませんが、一つはっきりしているのは自分たちの意思で移住したということです。

 日本人は強制連行の加害者だと言われますが、むしろ第二次世界大戦に関連して起こった強制連行の被害者は、我々日本人で朝鮮半島のケースとは違い、はっきりとした証拠が山ほど残っています。1941年の開戦以降にアメリカやイギリスをはじめとする連合国が、何の罪もない日系移民を強制的に収容所に入れて終戦まで隔離したのを皮切りに、終戦間際のどさくさに日ソ中立条約を一方的に破棄して参戦したソ連が、日本の降伏後も戦闘行為を続けただけではなく、おとなしく武装解除した兵士や一般人70万~200万人を、国際法に違反してシベリアをはじめとする自国領に強制的に連れ去り、劣悪な居住環境のもとで過酷な労働を強い、そのうちの何十万が帰らぬ人となりました。支那大陸においても、逃げ遅れた女子供を含む日本人居留民が中国共産党軍に強制的に連れ去られ国共内戦のために働かされました。ちなみに、今なお中国や北朝鮮では、政府機関による強制連行が日常的に行われ、北朝鮮には切に帰国を願う何百人もの同胞が現在も拉致されたままです。

 残念ながら今の国際社会は、真実とは違い力関係によって加害者と被害者が決まってしまうのが現状です。だからこそ我々は真実を発信していかなければならないのです。