保育を許容しない国は、力が弱まるだけだ

 私は保育を取材するようになり、いろいろ得た情報の中で、こんなことが議論になるのは日本くらいらしいと知った。海外で子育てを経験した人は、アメリカでもヨーロッパでも、アジアでも、周囲に助けられて子育てがとてもしやすかったと言うのだ。電車にベビーカーで乗る時に、赤ちゃんが泣き出したらどうしようと心配するのは日本だけだ。
 
 これは総務省統計局発表の、これまでの人口推移と今後の人口推計をグラフにしたものだ。

 これを見ると、戦後いかに劇的に人口が増えたか、そしてこれからどれだけ急激に人口が減るか、よくわかるだろう。実は日本の高度成長は、人口の急増と都市化によって国内市場が驚くべき勢いで増えたことが大きい。だとすれば、これから坂を転げ落ちるような経済下降が待っているのは明白だ。人口が減る国は、衰退する国なのだ。

 赤ちゃんにきびしい国で、赤ちゃんが増えるはずがない。私が前に書いた記事はそういうタイトルだった。そしていま言いたい。赤ちゃんが増えない国は、みんなが貧しくなる国だ。

 保育園を増やすかどうかをなぜ議論するのだろう。保育園を増やさないと、国が貧しくなるだけなのに。保育園の開設は、最大の経済政策だ。私たちの子どもたちに豊かな未来を描いてもらうためにも、保育園は必要なのだ。

 考えてみれば当たり前のこのことに、この国が気づくのかどうか。いま、試されている。その中では、あなたの考えや意見も、重要な要素だ。この稿を読んであなたも自分が思ったことを、発信してくれればと思う。