婚約も逮捕のおかげですね(笑)。彼(英ロック歌手のマイク・スコット氏)は私の逮捕のニュースをニューヨークで見て、関心を寄せてくれたんです。2015年9月に私のツイッターをフォローしてくれ、有名な人がフォローしてくれたなと思ってリフォローしたら、DM(ダイレクトメッセージ)をくださった。「私はあなたの活動が無実だと信じています」「とても勇気のある行動で元気付けられた」というメッセージとともに「私はあなたにロマンティックな感情を抱いています」と、いきなりプッシュしてきたんです。


 でも、まだ会ったこともないし、どうせ彼の「脳内妄想」だよって思ってたんですけど、2月2日の裁判の次の日に「日本に行くから会おう」っていわれてお会いして。会ってもまだプッシュしてくるので、どうやらこの人は本気なんだと思いましたね。私の歌を作ってくれたり、熱の入れ方がすごいんです。断る理由もなくて、お付き合いすることになりました。結婚したら日本を離れます。元々、日本は息苦しいし、出られたらいいなとは思ってましたが、お金もないし、英語もしゃべれないしと思っていたところに、こういう話が舞い込んで、乗っかってやるか、みたいな(笑)。

 「私のどこが良かったの?」って彼に聞いたこともあったんですけど、権力と戦う強さや踊る姿に惹かれたと。実は、アメリカのニュースサイト「Broadry.」のろくでなし子事件のドキュメンタリーの最後のシーンで、私の作品の着ぐるみと一緒のシーンのときに、ダンスをしてくれとスタッフに言われて、そのときはノリで、「ままんがまん♪」って歌いながら音頭を踊ったんですけど、彼はその踊る姿にグッときたと言ってました(笑)。

 だから、失ったものは特にないんですよね。強いて言えば、パスポートかな。離婚した後に名義変更をしていなかったのですが、弁護士に旧姓に戻せと言われたんです。戻そうとしたら刑事訴訟をしている被告人は限定付きのパスポートになり、審査も1~2カ月かかる。そのパスポートは、日本を出ることができても外国で受け入れてもらえるかどうかはわからないという謎のパスポート。そのパスポートを手に入れるために1~2カ月かかり、さらにその国の大使館に行ってビザをもらわないと海外に行けなくなってしまったのは大変でした。

 もちろん、私のもとから離れていった人もいましたが、かえって清々しました。おかしいと思って闘うことをよしとしない人と一緒につるんでいても仕方がないですから。友達整理ができてよかったです。