ただ、私は何も証拠がないからと言って、己の意に反して体を売らなければいけなかった女性や現代の生活と比べれば奴隷のような生活を送った人が、全くいなかったなどとは思っておりません。現代日本でも借金苦のために風俗店で働く人もいれば、少女をさらって監禁する人間もいるわけで、そのことをもって今の日本が犯罪国家だと言う人はいないでしょう。

 問題は、国家として日本が、そのような行為を行ったのかということで、それは証拠がない以上は認めることはできません。それにクマラスワミ報告書(インターネットで探せば出てきますので、是非読んでみてください)に書かれているような、口に出すのもはばかれるような残忍な拷問や殺害の方法は、私の知る限りでは日本の歴史上、元寇のときに元と高麗の連合軍が対馬の住民に対して行った以外に記録はありません。私には、そのような日本人が、先の大戦の時だけ無抵抗の婦女子に対して鬼畜のような行為を行ったとはとても信じられません。むしろそのような証言は、彼らが終戦後、日本人に対して行った残虐行為の裏返しではないかと思われます。私は、日本軍兵士にとっての慰安婦というのは一緒になって欧米列強と戦った戦友のようなものであったと思っており、その点では感謝しています。ですから、なおのこと彼女たちを己の欲望のために利用する人間たちを許し難く思うのです。

 では、なぜ性奴隷が事実ではないと言えるのかというと、それは「証拠がない」の一言に尽きます。一昨年に日本政府が行った、河野談話作成過程等に関する検討過程において、当時、事務方のトップであった元官房副長官が、日本の強制連行を裏付けるため関係省庁に調査を要請したところ何も出てこなかったので、アメリカの図書館まで探したが「それでも何一つ資料が見つからなかった。」と国会で証言しており、韓国側もソウル大学の名誉教授が3年の歳月を費やして韓国挺身隊問題対策協議会と共同で調査をおこなった結果「客観的資料は一つも見つからなかった」と発言しています(その後、同教授は韓国国内で厳しく糾弾されたためか発言を微妙に変えています)。
2014年2月、衆院予算委員会で答弁する石原信雄元官房副長官(左、酒巻俊介撮影)
2014年2月、衆院予算委員会で答弁する石原信雄元官房副長官(左、酒巻俊介撮影)
 このように日韓を代表するような官僚や学者が多大な労力を費やして証拠を探したにもかかわらず何一つ出てこなかった以上、客観的な証拠は何もなかったと結論付ける他ありません。それでもいまだに日韓基本条約締結時には慰安婦の存在が明らかでなかったなどと言う人がいますが、二十万人もの婦女子が連れ去られた大事件を、その時代を生きていた当時の政府関係者の誰一人知らなかったということがありえるでしょうか。しかも当時の大統領は、元帝国陸軍将校であるというのに。この一点だけでも、この話が後から創られた話であることが分かるかと思います。