しかし、税に関して都知事のような高位の行政官と一般人とでは求められるモラルのレベルは違うはずです。税務署を含む行政のトップが総理大臣であるように、都知事は都民に公平な都税負担を求める都税事務所のトップでもあります。

 もし万が一にも、舛添都知事がファミリー企業を楯に公私を使い分けて節税や諸負担軽減に走っているとしたら、たとえそれが合法であっても世界的大都市の知事さんとしてはいささかセコイと言われるのではないでしょうか。

 公用車以外でも、飛行機はファーストクラス、ホテルはスイートと公費を使う時は大盤振る舞いと指摘されている舛添都知事ですが、調べればお金にまつわる話はいろいろあります。

 一昨年、「しんぶん赤旗」が指摘したのは、舛添さん自身が結成した「新党改革」が、借金返済に使うことを禁じられている政党助成金や立法事務費を借金返済に充てた疑いでした。

 また、元妻の片山さつきさんが語っていますが、舛添さんが隠し子の養育費減額をめぐり元愛人と争ったという話や、舛添さんの実姉が生活保護を受ける際、1万円でも2万円でもという役所からの負担要請を舛添さんが断ったという話もありました。

 それぞれ部外者にはうかがい知れない事情があるにしても、舛添都知事にはお金に関してどうにもセコイ感じがつきまとい、人物としてのイメージは大物感に欠けます。

 アメリカではトランプ氏が大統領選選挙活動をほとんど自費で賄っていることも人気の要因と言われています。舛添さんは、北海道とか福岡に別荘をお持ちだとか。土地を買い漁るなど資産形成にとても熱心だったとも一部で言われましたから、相当な資産家であり、かなりお金をお持ちなのではないでしょうか。

 ならば、『ルールに従っているのだから問題はまったくない』などと強弁されるのはお止めになって、公用車もファーストクラスもスイートルームも、一定の範囲を越えたものはこの際どかーんと自腹をお切りになったらいかがでしょうか。

 そうすれば、もしかしたら誤解なのかも知れない世間のセコイ印象が払拭され、大物感が出て、今後を考えればその方がきっとお得になるのでは。