山本 それは受験のための学校教育という点でしょうか。

小林 そう、基本的に中学、高校から大学行きなさいって教えられるでしょ。

山本 そういう進路を選ぶ生徒が褒められますよね。

小林 美容師とか、パティシエとか大工になりたいとか思いたくても、そういう職業に触れる機会すらない。そしてそういう職業に行くことは道をはずれることだという雰囲気があるじゃないですか。

山本 その経験を踏まえて何か実際に取り組んでいることは。

(瀧誠四郎撮影)
(瀧誠四郎撮影)
小林 議員になってすぐに仲間といっしょにキャリア教育基本法を議員立法として目指しました。小中学校の子供たちに、社会人とふれあう機会をつくっていくんです。学校をオープンして、いろんな社会人と触れ合っていく。やっぱり人は触れ合いの中で志や夢が生まれてくるものですから。その機会をつくろうじゃないかという法律なんですけど、これは議員立法ですから、まだ審議にはかけられていませんが。

山本 自民党の中で受験教育の仕組みを変えるような方向性はないのでしょうか。

小林 実は2020年までに大きく変わっていくんです。一番大きいのはセンター試験の形式が変わって複数回になっていきます。もう一つは記述式を入れていくことになります。人工知能が大学受験すると300ぐらいの大学に合格してしまうといわれている時代になっていて、やはり暗記するのが人間の能力として伸ばすところではないというのが共通認識ですね。

山本 私は海外渡航経験が多い方ですが、外国の友人から、日本人は考える力がないと言われるんですよ。日本では大学受験のときに日本史も世界史も英語もすべて記憶、知識の詰め込みばかりじゃないすか。でも例えばフィンランドの友人は高校ではもう、大学と同じ論述式のものを定期試験で課せられるんです。その設問に対してどのように考えて、その問題を解決するためにどうすればいいかまで考えさせられるそうです。知識の詰め込みは物事を考えるよりも簡単なことなのでそれは中学までに終わらせておくべきだと。日本も早くそういう方向に進んでほしいなって思ってたんですけど、こういう方針を自民党が打ち出してくれたらうれしいです。

小林 ちょっと時間かかりましたけど、その分急がなきゃいけない。一方で、中学までの日本の教育はすばらしいと思っていて。ルールも守れるし、しっかりと計算もできる。

山本 政治家として社会をこうしたいという思いをうかがいましたが、どうして自民党を選んだのですか。

小林 民間企業にいるときは当然ですが、最終的には結果を出していかないといけない。これと同じで要は世の中を動かせるかと考えたときに、自民党を動かさないといけないという思いがあったんです。自民党は長く与党にいたというのが一つ、もう一つは基本的に人間に可能性を感じているので、人間が自主的に前向きに動くことをいかに応援していくか、そこが重要だと思っていて、自民党が掲げる自主自立という考え方が一番フィットするなと思ったからです。

山本
 小林さんは政治家として今後何を目指していきますか。

小林 当面はテクノロジーを最も理解している政治家になろうと思います。

山本 それって珍しいなと思いますね。自民党は安全保障の色が濃いし、それに強い議員さんも多いですから。小林さんからはあまりその分野の言及がないですよね。

小林 なぜかというと、日本は課題がいっぱいあるじゃないですか。それを解決するには日本が持つテクノロジー技術を社会に実装していって、より国をスマートすれば可能になるんです。結局、安全保障もテクノロジーの世界で、サイバーとか宇宙ですから。そこを理解せずして世界情勢は語れないですよ。

こばやし・ふみあき 自民党青年局次長学生部長。1983年、広島県生まれ。上智大理工学部卒業後の2007年、NTTドコモに入社。2012年の衆院選に広島7区から出馬して初当選し現在2期目。現在、ネットメディア局次長、情報通信戦略調査会事務局次長なども務めている。