政府が行う沖縄防衛策はこれしかない


 結局、中国は尖閣諸島においても沖縄県全体においても、侵略しているのは中国ではなく日本だという国際世論をつくる巧みな工作をすすめているのである。政府は尖閣諸島など島嶼防衛の最前線はこのプロパガンダとの戦いであることをしっかり受け止めて対処するべきである。プロパガンダの発信源は沖縄のマスコミと国連である。沖縄のマスコミ対策は報道の自由を盾にされるため法整備は困難だが、政府がやるべき重要なことがある。それは、総理大臣、または防衛大臣が直接沖縄県民に政府の沖縄防衛政策への協力をお願いするメッセージを発信することである。これまで防衛大臣が沖縄に入ったときには県民ではなく知事の説得にあたっていたがそれは大きな間違いである。安全保障に対する説明責任を知事に押し付けることになるからである。外交防衛は政府の専権事項であるなら、当然説明責任も政府にあるはずだ。例えば次のようなメッセージを政府広報として全県民に届けていただきたい。

「今、沖縄は中国の軍事的脅威の中にあります。どのようなことが起きても政府は断固として沖縄県民の生命と安全を守ります。また先の大戦のように決して沖縄を戦場にさせるようなことはしません。そのためには、自衛隊と同盟軍である米軍で沖縄の領海、領空、領土を断固として守ります。まだまだ、備えとしては不十分なため、自衛隊も増強配備し日米の共同訓練も積み重ねていきます。そのため、これから沖縄の皆様には多くの協力をいただくことになりますが、子々孫々平和な沖縄を残すために是非ともご理解、ご協力をお願い致します」

 ただこれだけで、県民の認識は飛躍的に変わるはずである。中国の脅威は政府が口にしない限り「右翼による煽動」として一蹴されるのである。

 国連先住民族勧告についても、政府がすぐにでも取るべき対策がある。それは、尖閣諸島と同様、外務省のHPで「沖縄県民自ら日本政府に先住民族として認めるよう要請をあげたことはない。国連の人権理事会や自由権規約委員会の沖縄県民を先住民族とする勧告は誤りである」と多言語で発信することである。続いてこの勧告が出されることになった背景の調査と再発防止のための法整備を行うことである。

 以上、国防の危機にある日本政府の盲点や弱点を明らかにし、対応策を提案してみた。南京大虐殺や従軍慰安婦プロパガンダよりも長い歴史があり成功しているのが沖縄プロパガンダである。沖縄プロパガンダとは沖縄の政治報道全てといってもよい。つまり沖縄の政治を利用した日本政府に対する攻撃を沖縄のマスコミが作り出す沖縄の世論で隠蔽しているのである。その目的は日米安保破棄と在沖米軍基地の撤去に集約される。中国は60年近くそのための工作を続けてきた。復帰前は沖縄を日本に復帰させることにより日米安保を破棄させようと扇動し、工作に失敗し日本に復帰した現在は、逆に沖縄を日本から独立させることにより日米安保を破棄させようとしている。中国にとって翁長知事の誕生は人民解放軍数百万に匹敵する大きな戦力であろう。

 中国に対する尖閣防衛、沖縄防衛は人民解放軍の部隊や装備を分析しているだけでは勝つことができない。沖縄のマスコミと政治工作、そして国連工作も日本の敵なのである。今後、防衛省はこれらを国家安全保障の危機として明確に位置づけて防衛計画を策定するべきである。大きな反発が予想されるが、可能なら防衛白書にも明記して日本の常識としてほしい。終戦から70年間、銃弾の飛ばない戦争は続けられ、日本は無抵抗なまま攻撃を受け続けてきたのである。そろそろ反撃を開始しようではないか。