障害者雇用の経営効果


1、改正障害者雇用促進法の施行を2016年4月に控え、また、2018年度には法定雇用率が現行の2.0%より上昇することが見込まれ、対応が求められる。一方で、 ダイバーシティ・マネジメントの重要性が高まりつつあり、障がい者雇用を効率性向上や社会貢献、企業ブランド向上につなげる戦略が必要になる。

2、2015年5〜8月に野村総合研究所(NRI)が実施した「障害者雇用に関する経営実態調査」によると、障がい者雇用が企業にもたらすことができる価値については、障がい者雇用担当部署や特例子会社(後述)担当役員と親会社との間に認識のギャップがあり、業務を通じた交流を活かした相互理解が解決のカギとなる。

3、価値ある業務を生み出す上では、「障がいのある社員が担う業務を生み出し続ける好循環モデル」が重要であり、「親会社経営陣らの理解・協力」「業務責任者・ 担当者の内外へのPR」「現場社員からの自発的な業務依頼」の3要素から成る。

4、障がい者の採用・定着促進のためには、「障がい特性、個性への理解を深める体制の整備」として支援機関と連携、「組織貢献への意識付けによる意欲・認知の向上」として感謝の伝達、また「キャリアアップが見える将来展望」としてリーダーへの登用などの3点が有効に機能する。


 障害者雇用はCSR担当・人事担当などの単独ではなく組織として対応する必要がある。当たり前ですが、グループ会社を含めてコミュニケーションと実績を深めるのは難易度高いですよね。だからこそ実践できた企業は評価されるわけですが…。

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まとめ~企業はどう対応すべきか


 障害者を差別しない。では、企業はどのように対応すればいいのか。

 いくつかの事例や資料を紹介してきましたが、「障害者差別解消法」の施行によって、また、2020年の東京パラリンピックに向けて、障害者スポーツなどを含めて、多くの人が障害者の存在を身近に感じたり考えさせられたりする場面が多くなるのかもしれません。

 日本にいる障害者数は約790万人(内閣府、平成26年版障害者白書)。マイノリティではなく、人口比でも結構います。私生活で出会う確率が低いと感じていたら“見えていない”だけで、その存在を知らないだけです。

 CSRだから障害者を雇用するぜ・支援するぜ、みたいな恩着せがましい態度ではなく、CSRであってもなくても、定期的に障害者雇用を続けたり、障害者への配慮が常にあるのが理想なのは言うまでもありません。

 あなたは、もしくは、あなたの会社は、障害者への「合理的配慮」はありますか?
(ブログ「CSRのその先へ」より2016年4月13日分を掲載)