一方「利権追及チーム」と「舛添問題の第三者委員会設置」については、条例設置の部局や会議でなく「専門委員」や「参与」など知事の裁量で登用できる方法であれば議会同意は不要だ。改革姿勢を示すには格好のツールであり、都議選までの環境整備も兼ねて、早期に設置・活用される可能性がある。 

 また、知事の都政運営を支える「副知事」の人事も注目されるが、こちらも議会との対立ですぐに躓くことは考えにくい。副知事にはそれぞれ業務に管掌があり、オリンピック・パラリンピック開催に伴って1人増やされた経緯もあることから、副知事が不足すると知事の都政運営に支障をきたす可能性がある。ただ、現在の4人の副知事はいずれも、今年6月の第2回定例会で、舛添前知事の辞職表明と同時に選任同意されている。任期は4年であり、すぐに後任を任命しなければならない状況ではない。 
選挙事務所の外で支援者と喜び合う小池百合子氏=7月31日、東京都豊島区
選挙事務所の外で支援者と喜び合う小池百合子氏=7月31日、東京都豊島区
 都政運営においても、小池氏は出馬を正式表明した会見の場で、舛添前知事時代に策定した「東京都長期ビジョン」を基本的に継承するとしている。その通りであれば、現在都が進めている様々な政策の大枠を変更するものではない。 

 小池氏にとって今後最大の障壁になりそうなのは、来年度の本予算だ。小池新知事が手掛ける初めての本格予算となるが、この予算案が通らなければ都の行政機能がストップしかねないだけに、議会との対立が先鋭化する可能性もある。 

 持ち前の「発信力」で風を起こし、都知事の座を射止めた小池氏。今後、あと1年を切った都議選に向けて様々な「絵作り」をしてくる可能性が高い。都議会の勢力図や国政のテーマも絡みあい、当面目が離せなくなりそうだ。((Yahoo!ニュース個人 2016年7月31日の記事を転載)